昨日の夜、寝る前に漫画を読んでてひとりでゲラゲラ笑い、何度も読んでる漫画なのに何故いつも同じところで笑うのだろうかと不思議に思ったすぐあと、いやそれ以前に52歳でこれはどーなのか?と真顔になり、部屋の電気を消して寝た。
昔から夜寝るのが怖かった。小さい子供の頃からずっと。寝床に行ってそのまますぐに寝るということが出来ないのだ。なので昔から寝る前に怖さを和らげる何かをやってから寝る習慣がある。
子供の頃は寝る直前に漫画を読んでから寝た。小学校の高学年あたりになると、枕元にラジオを置いて、少しラジオを聞いてから寝ていた。このラジオの習慣は20代くらいまでずっと続く。その後は、本を読んだりラジオを聞いたり漫画を読んだり音楽を聴いたりと、いろんなパターンがある。ちなみに最近はずっと寝る前に漫画を読んでいる(主に柳沢きみおと鴨川つばめ)。
寝る直前に本を読みたくなるときは、何かを納得してから寝たいときなのだ。とにかく納得しなければ気持ち的に収まりがつかないし、怖くて寝れない。この「納得」というのは僕の場合寝る前に限らずいつも考えていることで、考えたり創ったりという行為の根本には納得したいという欲求があるのだ。で、寝る前にはいくつかの本から納得出来るような言葉を探し出し、見つかったら寝る。
また、漫画やラジオの場合には、恐怖感と寂しさと鬱が入り混じった嫌な感じ(しかも意味不明の)を解消するためだったりする。それらを払拭するために読み慣れた好きな漫画を読んだり、ラジオを聞いて今自分以外にも起きている人間の声を聞いて、そこでほっとした気持ちになったところで寝る。
また、音楽の場合は、空虚さを解消するためだったりする。そんな気分で寝るのは怖いし悲しいので、とりあえず人類史上最高クラスのものを最後に聴いて寝たいのだ。人間として生まれてきた以上、人間が作り得た最高の音楽に接したい。そして、何か気分的に納得できたところで寝る。
寝るのが怖いというのも妙な話だが、寝ることは死ぬことの予行練習であるような感覚が昔からずっとあって、たぶんそこから来るものなのだろう。寝る前に「バイバイ」と言う感じなのだ。つまり、寝る前に漫画を読んだりラジオを聞いたり納得できる言葉を本から捜したり音楽を聴いたりというのは、「バイバイ」と言える精神状態にまで持っていく儀式なのだ。そこにはいつもどこか諦めの感情もある。誰に対して何に対して「バイバイ」なのかよく分からないけど、ひょっとしたら自分自身に対して「バイバイ」と言ってる気がしないでもない。
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