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2019年11月25日17:52

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シネマ歌舞伎 女殺油地獄@109シネマズ湘南

シネマ歌舞伎によるこの演目は一昨年にも拝観しておりますが、それは片岡仁左衛門丈の
与兵衛による2009年の公演でした
今回は昨年の十代目松本幸四郎襲名記念公演の映像で、相手役のお吉は猿之助さん、
弥次喜多コンビによる(あれとは相当毛色の異なる)舞台です

前回の日記にもすでに書いてしまったので重複は避けますが、まぁ凄まじい物語です
「なぜ殺されなきゃならなかったの?」と書いたところ、それが松竹に通じたのか今回の
チラシにそれがそのまま採用されました(思い込み充分)

どうしようもない放蕩息子を松嶋屋さんはぞっとするような雰囲気で演じていましたが、今回の
当代幸四郎さんも負けてはいません、ライヴ・ヴューイングなので表情が克明に見て取れる
情け無さそうな姿のその後で悪だくみを思いついて目を光らせるところなんか、凄みがあります

猿之助さんの女形は、修禅寺物語の桂を拝観し、あれは気の強い女だからまぁいいかと
思っておりましたが、本日のお吉も世話焼きタイプで与兵衛の気をそそる、それとなく目配せを
するところに色気を感じさせ、なかなかの演技派です

セリフは当然浪花言葉によるものですが、お二人とも感じは出ていたと思います(ワタシが
言えることでもないのですが)
とは言うものの、今どきの若い方には判じにくかろうと、場面の変わり目には無声映画のような
説明文が挟まれていて、その中で与兵衛が喧嘩で粗相をするのを見咎めた武士を「叔父」と
表示していましたが、台詞にある通り与兵衛の母じゃの兄上ですから「伯父」が正しい
字幕担当者が無知なのは仕方がないとして、ノーチェックなんですかね

与兵衛の継父役だけは前回と同じ歌六さんで、さらに年齢を重ねていますから、元の主人の
実子である道楽息子に気兼ねしながらも意見する、しかしやはり見捨てることが出来ずに
温情を示してしまう、その複雑な心境を演じて泣かせます(本当は泣いちゃいかんのですが)

大阪松竹座公演を収録したもので、序幕の野崎詣りの場や中段河内屋内の愁嘆場では
大向こうから「澤瀉屋!」「高麗屋!」「播磨屋!」の声が飛んでいましたが、最後の豊嶋屋の
殺戮の場ではさすがに声ナシ
もしかしたらこの場面はシネマ用に別途撮影したものかもしれません(カメラ・アングルが据え
付けでは無理な気がします)

実話に基づいたものだと思われますが、元の話の詳細は不明だそうで、近松が自由に
翻案したものでしょう、すごいことを考え付くものだと思います

終映後は以前も訪問して鶏清湯スープが気に入っていたまる玉ラーメン改めSSセンチュリー
さんを目指しましたが、食べログ情報と違っていて本日は休業日(ガックシ)、でも辻堂駅
南口はラーメン激戦区、今年4月に「桜の森の満開の下で」の時と同じ麺屋海心さんを再訪
あっさり醤油味の中華そばを肉増しで頼みました
1日30食限定ですが、多くの客は定番の濃厚付け麺をオーダーするので難なくゲット
ごちそうさまでした
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