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2019年11月09日23:09

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R.シュトラウス協会第184回例会 特別演奏会@サントリーホール ブルーローズ

本日は年に一度のR.シュトラウス協会の総会で、型通りのシャンシャン大会に続いて、恒例の
演奏会が催されました(通常の例会に対して特に「特別」と銘打つようなものではないのですが)

愛知県芸からバスの外山俊樹氏とソプラノの川島幸子女史を招いてシュトラウスの歌曲の夕べ
外山氏は事前に調べたところでは副学長の肩書でしたが、この9月に第11代学長に就任された
ご多忙な中でのご出演です

まずは外山氏の演唱で歌曲をア・ラ・カルトで10曲、バスで聴くシュトラウスというのも珍しい
以前に妻屋さんがゲストの時、オペラから何曲かお歌いになった後、アンコールで「献呈」を拝聴
したのが得難い体験でした

今日はご本人曰く「あまりレパートリーとしては沢山ないのですが、好きな曲ばかり、明るめの
曲調のものをセレクトしました」とのこと
しかし、だからこそどれも自家薬籠中のものとされているようで、深みのあるバスの音色と共に
表現も充実したもので、背筋を伸ばして聞き入るものでした
1980年に藝大卒ということですから還暦を過ぎておられると思いますが、高音の伸びも充分で
バスで聴くシュトラウスも中々の物でした

続いてはガラリと変わってハイソプラノの川島さん、その持ち味を示すのにこれ以上の選曲は
ないというブレンターノの詩による6つの歌であります
元々が東京音大でピアノ科卒業後、26歳にして声楽に転向、留学したヴァイマール音楽大学で
「あなたはコロラトゥーラだ」との宣告を受け、ジュリー・カウフマン女史から直々にツェルビネッ
タの歌唱について教えを受けたという経歴の持ち主です

ブレンターノ歌曲集についてはCDもリリースされており、レコード芸術では畑中先生も激賞
「リリコ・レジェーロ・コロラトゥーラの広い声域を自由に駆使し、特にR.シュトラウスの作品への
適応力が抜群である。透明な、ムラのない声色の自在な響きが快い。各曲に示された、曲と
詩への把握力は的確で、ことに《ブレンターノの詩による6つの歌》をここまで歌えるソプラノは
なかなか見当たるまい。超高音も危なげのまったくない完璧な呼吸法で支え切っている」
との評を受けています(これは畑中先生が亡くなられる直前のレコード評です)

その通り、ややピンクの電話の都子ちゃん風の容貌で、軽やかな声質はブレンターノ歌曲集に
ぴったりです(この歌曲集はさすがにD.F=Dも全曲は歌っておりません)
更に続いてツェルビネッタを文句なく歌い切りました(こんなハードなプログラミングはない)

思えば畑中先生からの勧誘、というか半ば命令に等しいお言葉によりR.シュトラウス協会の
会員になりましたが、そのおかげでシュトラウスの魅力を堪能することになりました
先生、ありがとうございます!

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