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2019年11月02日23:23

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都響バースデイコンサート@大田区民ホール アプリコ〜LSD ペリクリーズ@浅草リトルシアター

バースデイコンサートといっても、先日のマエストロ小泉のように都響が祝ってくれるわけ
ではなく、ワタシの方が一方的に自分の誕生日を祝うコンサートを探したら、井上道義氏が
田園と運命というコテコテのプログラミングで特別演奏会を開くということで、有難く行って
参りました

マエストロ・ミッキーが都響でベートーヴェンを振るのは2000年以来久しぶりだそうで、
まぁワタシのためにわざわざ申し訳ありませんね、という感じ

本日の田園は8・8・6・4・3の対向型配置、譜面台はもとより指揮台も置かない、いかにも
古典派スタイルで、マエストロは指揮棒を持たない素手であります
リッカルド・ムーティが見たら激怒するであろう踊りのようなといいますか、あるときは小鳥
のように羽搏き、また時には獲物を狙って滑空する鷹の如く両腕を水平に伸ばし、やりたい
放題であります、して、出てくる音楽も当然のことのように面白い

第三楽章の途中でトランペット、トロンボーン、ティンパニ、ピッコロが入場、オケに加わる、
これはマエストロの演出でしょうか
トランペット奏者なんかは右手で楽器を高く振り上げながらですから、マエストロの奔放さが
乗り移った如し、こちらも田園の楽しさを満喫しました

運命は弦楽が14・12・10・8・6の14型に補強され、ティンパニも3台セットの本格的なものです
指揮台が用意され、指揮棒を持って今度は正統的スタイルで(あくまでも比較してですが)
田園とは異なった音楽づくりです

しかし速めのテンポで第三楽章のフーガはオケの方も負けてはなるまじとチェロ・コントラバス
は一心不乱にユニゾンを揃え、終楽章後半は一瀉千里に畳みかける、実に血の騒ぐ演奏
で、演奏時間も(正確には計りませんでしたが)30分強でしたか、終わるや否や最前列で
スタンディングする聴衆もいてマエストロを驚かせました

何度か繰り返されたカーテンコールの末に、マエストロは腰を曲げ背中に手を当てて老人の
ように退場して、笑いのうちにお開きとなりました

終演後は次なる会場浅草リトルシアターに楠美津香さんの一人シェイクスピアを拝観しに
行くのに、時間繋ぎの夕食はバースデイ・ディナーに相応しく、京急蒲田駅前商店街の定食
屋「食事処井戸屋」で鯖の味噌煮にホウレン草のお浸しを奮発して美味しくいただきました

浅草では多少の時間があったので、本日は浅草寺にお詣り、五重縁を投じて祈るのは
当然この世の平安であります(そうであればワタシも安穏に暮らせるから)
ちょうど1年前のLSDオセロ観劇時と同じく、今日も弘前ねぷた祭がパフォーマンスしていま
したが、リトルシアターの支配人によると、この祭の主宰者は商店会の承諾なしにお練りを
したらしい、これはいただけませんね

さて、本日の演目ペリクリーズは美津香さんの5本の指に入るという作品ですから、ワタシも
3度目になるかな、その他に加藤健一事務所で鵜山君の演出により拝観しております
というわけで、今まで何度も日記にしておりますが、敢えて繰り返すならば「とんとん拍子の
波乱万丈」主人公もその娘も運命に弄ばれ、数々の苦難に耐え、最後に再会を果たす
娘を出産の時亡くなったと思われた妻セーザもセリモン博士の医術(秘術)により実は生きて
いた、メデタシメデタシのおとぎ話で、ロマンス劇と分類されております

もちろんめでたく大団円を迎えるのはペリクリーズもその娘マリーナも徳高い人物であるから
なので、この点似たような筋書きではあっても冬物語とは違います(あちらの方は観劇後に
若干の苦みが残ります)

ストーリーが面白い上に、さまざまな小ネタで笑湧かせていただきますので、休憩なしの
2時間は腹をかかえっぱなし、マリーナ姫が良家の子女を相手にコール・ユーブンゲンを
教えるなんていうギャグ、どうやって思いつくのかしら

ベートーヴェンとシェイクスピア、大御所二人がワタシの生誕を祝ってくださいました
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