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2019年10月01日21:11

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トヨタSORA、新潟の街を駆ける

またしても、トヨタ自動車の豊田230さ510(トヨタSORA・ZBC-MUM1NAE)が登場です。
燃料電池バス「SORA」のデモカー。
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水素エネルギーの普及啓発を目指す新潟県と新潟市が、同車を借り上げ9月中旬から下旬にかけて試乗会を開催しました。27〜29日には県民向け試乗会が新潟市内で行われ、29日(日)の1回目に参加することができました。

同車は、22日に開催された新潟交通の「万代シテイバスまつり」にも出展済み。
そのとき撮影できなかった箇所を。
まずは車内の様子。
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車両後部に搭載されたモーターなどの駆動系システム。
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コーションプレート。
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運転席。
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試乗コースは新潟市内中心部。萬代橋やマリンピア日本海、柳都大橋などを巡ります。
この回の参加者は9割方が親子連れで、あとは女性2人組と当方。
万代シテイバスまつりでの展示で満足したのか、JR線「きらきらうえつ」の定期運行ラストランに興味が向いたのか、大人のバスファンの乗車はみられませんでした(子供のバスファンはみられましたが)。

SORAは、既に東京都交通局(都バス)のS-C103で試乗済み。
改めて、定速走行時の静かさと、発進・加速時のモーター音に耳障りを感じないのを体感します。

乗車を終え、次の回では走行シーンを撮影。
試乗コースにあたる、西大畑バス停→西大畑坂上バス停間の左カーブを登坂する姿を。
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さて、新潟県は水素社会の実現に向けて水素ステーションの整備や燃料電池自動車等の普及促進、関連産業の振興に取り組んでいるところ。6月には燃料電池バスを新潟県内で製造し運用していける可能性を検討すべく、小型燃料電池バス検討会議を立ち上げました。県は早ければ2021年度にも小型燃料電池バスの県内製造を目指しており、今回の試乗会も燃料電池バスの県民への認知拡大や普及啓発が目的。9月17日には絶好のタイミングで都バスのSORAがTBS系BSN「マツコの知らない世界」で紹介され、試乗会も全ての回が募集定員に達した点では成功といえるでしょう。
https://www.niikei.jp/17908/
https://www.niikei.jp/20194/

燃料電池バスの普及には、当然課題もあります。
大型のSORAでも、リース形式での販売で車両価格は1億円程度。
国産大型ノンステップバスの4倍近くに相当します。
1台8000万円ともいわれる新潟市の連節バスを上回ります。
民間事業者として初めてSORAを採用した京浜急行バス(東京都)の場合、国や都の補助金8500万円を活用しています。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41715560V20C19A2L82000/

小型の日野ポンチョで販売価格が約1800万円で、小型燃料電池バスが単純にその4倍の販売価格ともなれば、国・県・市がどこまで補助を負担できるかは普及に向けたカギの一つとなるでしょう。中でも新潟県と新潟市は厳しい財政事情にあり、連節バスの公費投入をめぐり騒動となった経緯を踏まえると、産業振興と環境対策(9月の国連気候行動サミットでも温暖化対策は大きな課題に)を大義名分とした補助金負担で納税者を説得できるかという課題があります。

このほか、水素ステーションの整備や、ディーゼル車よりもエネルギーコストが高いなどの課題も。今後の技術開発でどこまで改善できるかにかかっているでしょう。
また、同様に環境への配慮が売りの電気バスとの「競合」も課題になりそう。

これらの課題もしっかりと吟味したうえで、新潟県内での小型燃料電池バス製造・普及が実現可能なものとなるかどうか、検討会議での議論を今後も見守っていきたいものです。

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