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2019年09月17日01:01

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土曜は……

 土曜は、午前中に水槽の水替えを済ませたら、午後、バイクで買い物に出かけたのだが……ちょっと時間配分誤って、その後、映画を観に行こうとしていたのに、出かける準備が慌ただしくなってしまった。
 
 映画は、夕方、Kinoシネマで
 「ある船頭の話」。
 これを観る直前になって、この後に観る予定の
 「ディリリとパリの時間旅行」
 のチケットを家に忘れて来た事に気づく……これだから、出かける際にはちゃんと時間をとって準備しないとイカンのだ。

 気を取り直して、まずは今日の1本目、
 「ある船頭の話」。
 これは、オダギリジョーの初監督映画。主演は江本明、撮影監督はクリストファー・ドイル。
 美しい川が流れる山村で、川岸の小屋にひとり住み船頭を続けるトイチ。川には大きな橋がかかろうとしており、山村の暮らしも変わろうとしていたが、トイチは村人の源三が遊びに来るとき以外は黙々と渡し舟を漕ぐ日々を送っていた。
 そんなある日、トイチは上流から流されて来たひとりの少女を助けるが……

 これは静かで美しい映画。映像の美しさは特筆すべきもので、さすがはクリストファー・ドイル。
 物語は穏やかな川の流れのようにゆったりと進むが、美しい映像に浸る映画としては悪くない……ただ、終盤、物語が判然としないのはどうにも納得が行かなかった。
 確かに、最近の映画に多く見られるように懇切丁寧に説明をしろ、とは言わないし、静謐な雰囲気のラストカットもいいのだが、そこに向かって物語が終息を見せず、思わせぶりに投げ出されたものが、とっちらかったままのような気がしてどうにも気になってしまった。

 映画の後、さあどうする――さすがに家に戻るにはタクシー使うしかなく、そうなるとチケット代を超える……意味がない。
 まずはジャック&ベティに行ってあらためてチケットを買い、それから夕食。これまた時間がなくて掻っ込むようになってしまう、と、ひとつ段取りが狂うとコレだから……

 映画2本目は、
 「ディリリとパリの時間旅行」
 これは、「キリクと魔女」のミッシェル・オスロ監督による長編アニメ。
 パリが華やいだ19世紀末のベル・エポックの時代。ニューカレドニアからやってきたディリリはパリで出会ったオレルとともに、「男性支配団」による少女誘拐事件に立ち向かっていく……

 これはなんとも美しく、ゴージャスな映画。
 4年間もロケハンして撮り溜めたパリ市街の写真を元に、ベルエポック時代を再現した背景はそれだけで見応えあり。
 映画は、そうして再現したパリを舞台に、才人たちに助けられながら、ディリリとオレルと言う素人探偵が事件を解決する、と言うものなのだけど、登場する才人たちが異常に豪華。
 オレルが送迎のバイトをしている子供がキューリー夫人の息子、と言うのに始まり、事件の聞き込みをしに行ったサロンにはピカソとマティスがいて、庭園ではモネが絵を描いている。2人のスポンサー兼相棒になるのがオペラ歌手のエマ・カルヴェ、最後の救出作戦では、ツェッペリン伯爵の手助けの元、サントス・デュモンに大型飛行船を建造させる、と言う、謂わば、才人たちによる「アベンジャーズ」と言う所か。
 映画好きにはリュミエール兄弟がちらっと登場する事や、今年、映画にもなったコレットが登場するのも見逃せないでしょう。
 まぁ、ベル・エポック時代のパリと言うのが正に文化・科学の中心にあった、と言うのが判りますが……ここまでやられると、自慢も嫌味も通り越して呆れるしかない、と言う状態。

 ただ、“子供の視線”により社会の矛盾を突く、社会派のミシェル・オスロ監督作品としては、作品テーマとなっている“女性の社会進出に抵抗する男たち”と言う男女差別問題、と言うのがちょっと残念。
 確かに、それは無視出来ないものであるけれど、映画冒頭でも描かれるように、そもそもディリリは、パリ万博の「展示物」として、ニューカレドニア島民の暮らしを万博会場で再現する為に連れて来られた、当時の感覚としたら「珍しい動物」なのだ――そんな、あからさまな人種差別をあっさり受け流しているディリリが女性差別に憤る(勿論、エマ・カルヴェを始めとする社会進出して成功した女性たちが憤るのは判るのだけど)展開には、ちょっと疑問を覚えてしまった。

 3本目は、
 「ホフマニアダ ホフマンの物語」。
 これは、「チェブラーシカ」のソユーズムリトフィルムが15年を掛けて作り上げたストップモーションアニメーションで、「くるみ割り人形」の作者ホフマンを主人公にしたファンタジー。
 働きながら音楽家を目指す若きホフマンは、現実世界と空想世界の間を彷徨うが……
 これはストップモーションアニメとしてはとんでもないものだ、と言うのが判る――なにしろ、クライマックスでは50体もの人形が1シーンで登場し、それぞれ動き回るのだ。こんな事、気が遠くなるほどの時間がかかるに決まっている――さすがに、これは欧米で作られるものではない。
 ただ、物語としてはやや盛り上がりに欠ける上に、現実と空想を行き来する難解な展開に脳が疲れ、途中うとうとしてしまった……どうやら、この手のストップモーションアニメ、苦手なんだよなぁ……
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