土曜は、昨日6時間も飲んでいたせいで二日酔い……頭痛いし、何かやる気力も起きない。
それでも午前中にはかかりつけのクリニックに行き、その後、水槽の水替え。午後は新宿に映画に行く。
1本目は、新宿ピカデリーで、
「おしえて!ドクター・ルース」。
これは、1980年代のアメリカで、セックスの悩み相談で一大ブームを巻き起こしたドクター・ルースを取り上げたドキュメンタリー。
ドイツ生まれのカローラ・ルース・ウェストハイマーは、11歳でナチスから逃れてスイスに児童疎開。ドイツに残った親族はホロコーストの犠牲となり、孤児となった彼女はイスラエルで成長する。中東戦争では狙撃手として銃を握り、アメリカへ移住してセックス・セラピストの資格を得た彼女は、ドクター・ルースの名でラジオの深夜番組でセックスの悩み相談を受け付ける事になる。
当初はボランティアで、15分のコーナーだった番組は大人気となり、放送時間は1時間、そして2時間枠に拡大され、やがて彼女はTVでも活躍するようになる……
これは、凄まじくポジティブ、活動的な女性の一代記。子供の時から、食事の時でさえ、1分とじっとしていられない、多動症とも思える忙しがりだったと言うのは、何だか自分と共通するところがあるな、と思ったり――自分も、何もしない、と言う事に耐えられない性分なので……
それにしても、
「悲劇を乗り越えて来た自分には、この世界をよくしなければならない義務がある。そして、人生を楽しむ事も」
と言う、決してへこたれない、超前向きな人生観には感嘆する。
そう言えば、この映画を観る際、小学生くらいの親子連れが入って来た……どうやら、「天気の子」と劇場を間違えたようで、席が埋まっていたのですぐに間違いに気づいて出て行ったが、そのまま観ていたら、どうなっていたことやら。
2本目は、
「トリプル・スレット」。
これは、中国のアクション俳優、タイガー・チェンが自からプロデュース、「マッハ!」のトニー・ジャー、「ザ・レイド」のイコ・ウワイス、「チョコレート・ファイター」のジージャー・ヤーミンと言う、アジアのアクション俳優を揃えて撮影した肉弾アクション映画。
中国人資産家シャオシャンは、父の遺産で東南アジアの都市マハ・ジャヤに巣食う犯罪組織の壊滅を目指していた。しかし、その動きを阻止するため、犯罪組織はシャオシャンの殺害を企て、コリンズ率いる傭兵部隊を送り込む。コリンズらの襲撃から辛うじて逃れて警察署に逃げ込んだシャオシャンは、そこでパユとロン・フェイに助けられる。警察署を脱出して大使館を目指す三人に、妻を殺害されコリンズに復讐を企むジャカも加わり、壮絶な戦いが始まる……
この映画、トニー・ジャーはムエタイ、イコ・ウワイスはシラット、タイガー・チェンはカンフーによる格闘を見せるのがウリなのだけど、製作としては中国中心のため、カンフースタイルとなっており、トニー・ジャーとイコ・ウワイスならではの動きを見せられる所が少なかったのは残念。
実際、3人並んでいる写真を見れば判るのだけど、トニー・ジャーとイコ・ウワイスはもう身体つきからしてタイガー・チェンとは違うのだから……そんな彼らの身体能力をもっと見せて欲しかった、と言うのが正直な所。
また、久々に観るジージャー・ヤーミンは、さすがの身体能力で、出産によるブランクがありながらも、これだけ動けるのはやはり凄い……でも、前半で退場とは勿体ない……
クライマックスの廃墟での戦いも、体格に勝るスコット・アドキンス演じるコリンズに終始苦戦、最後、刃物で仕留める辺りもスカっとしない。
物語の方も、いたずらに複雑にした感があると共に、登場人物の行動に理不尽な箇所が目立ち、最後もカタルシスを覚えるものでなく、何とも中途半端で、不完全燃焼な印象に終わったのが残念……
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