撞球話　Cyclone Cue　超変化

　約一年と八ヶ月前。ちょっとしたストレス発散と好奇心で購入した新古品のCyclone Cue。そこそこに使い易いキューでは有るものの、他の手持ちキューと比べると性能面で大きく劣るので、どうしても使用回数が減ってきて、少し前までは入門キューとして新人さんに譲ろうかなんて考えてた。

　とは言え何もしないで簡単に手放すのは面白くない。自分で出来るバット強化処置・ウェイト調整・タップの相性探し等とやれる事はやってみた。しかし元の素材(木)の質の問題で、どうにもピリッとしてくれない。これはやっぱり手放そうかと思いながらも時偶引っ張り出して使っている内にキューに変化が起きた(!)。

　その変化がハッキリしたのはつい最近。それまではもう一つコシが足りない状態だったのにシッカリしている。手に入れた時は手応えの良くないメウチくらいの感触だった物が、いつの間にか少し硬めのアダムくらいの打感に変わった。撞いた手球の反応も打感に沿った物で違和感は無い。つまりどういう事かと言うと、キューの性質が変わり性能が格段に向上しているって事だ。変化前と変化後を目隠しでもして使ったら、同一のキューだったとは考えられないだろう。



　木製品であるキューは生物(なまもの)。時間経過や措かれている状況で状態は変化する。当然変化は良い方向・悪い方向の双方があるんだけど、今回の変化はとても良い方向だった。しかもこれほどの変化は体験した事が無い。

　変化後の性格は私と相性が良い。性能も充分に有ってバランスも良い。使っていて楽しい。持ちキュー・ランキング最下位からイキナリ上位に割り込んできた。うれしい誤算。