ナツスイセン

ナツズイセン（夏水仙）が咲いてゐます。毎年咲くだろうか、消えてはいないかと心配してゐますが、今年もなんとか咲いてくれほっとしてをります。上品なピンクの花は木々や野草の緑濃い真夏に溶け込みながらも目立ちます。

日本には古い時代に中国から海を渡ってやってきて野生化したと言はれています。人里近くの山野、草地、道端などに自生してゐるので、人の手によって持ち込まれたのかもしれません。スイセンと名についてゐますが、お彼岸の頃に真っ赤な花を一斉に咲かせるヒガンバナの仲間です。

葉っぱの形がスイセンに似ており、夏に花を咲かせるので夏水仙と名が付きました。開花中に葉っぱがないので、なにもない地面からいきなり花が咲いたように見え、ハダカユリの別名があります。また、園芸上の流通名はリコリスと呼ばれてゐます。