mixiユーザー(id:124952)

2019年07月06日23:57

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土曜は……

 今日は、午前中にかかりつけのクリニックに行ってから水槽の水替え。
 午後、映画を観に行く。

 今日はチネチッタで2本。1本目は、
 「ゴールデン・リバー」。
 これは、パトリック・デヴィッドの小説「シスターズ・ブラザーズ」を、「ディーパンの戦い」のジャック・オディアール監督が映画化したもの。
 西部劇で、俳優もアメリカ人ではあるけれど、これは歴としたフランス映画で、ロケもスペインなどで行われているよう。これは、マカロニ・ウェスタンならぬフレンチ・ウェスタンと言うところか。
 1851年、ゴールドラッシュに沸くアメリカ西部で、ボスの“提督”から新たな仕事を受けたシスターズ兄弟。彼らは西部では“最強の殺し屋兄弟”として知られていた。兄弟は、連絡係が捜し出す男を始末することになった。
 だが、黄金を見分ける化学式を見つけたというその男の提案で、4人は手を組んで金を採ろうとするが……

 この映画、予告編では黄金の輝きに運命を狂わされた男たちのサスペンスと言う宣伝をしていますが、映画は大分様子が違う。
 惚れた女と所帯を持ちたいと、殺し屋稼業から足を洗おうとする兄と、家族を持つことを恐れ、殺し屋稼業でのし上がろうとする弟の関係性が映画の中心。まとめれば「シスターズ兄弟、最後の仕事」と言うような内容。
 西部劇ではお馴染みの荒野の追跡や銃撃などもありますが、これがあまり盛り上がらず、黄金が男たちの運命を変える、と言う展開もサスペンスを生むものではない。
 しかも、ボスとの対決は肩すかしに終わり、ラストの妙にほのぼのとした展開には唖然とする程――なるほど、フランス映画で西部劇をやるとこうなるのか……

 2本目は、
 「Girl/ガール」。
 これは、ルーカス・ドンの映画監督デビュー作で、2018年のカンヌ映画祭でカメラドールに輝いた注目作。
 バレリーナを夢見る15歳の少女ララは、男の体に生まれてきたトランスジェンダー。
 ベルギーでも一、二を争う難関のバレエ学校に入学し、女性らしい身体を作る為のホルモン治療も始まった。だが、身体に変化は現われず、周囲から向けられる奇異なものを見る目にも苦しみ、ララはストレスを溜め込んで行く……

 この映画は、実在のトランスジェンダーのバレリーナ、ノラ・モンセクールをモデルにしており、彼女の映画を作りたい、とルーカス・ドン監督が10年近くの歳月を重ねて実現にこぎ着けたものだとか。
 映画のテーマとしては、自分自身の身体性についてであり、この問題は、心と身体の不一致から生まれるトランスジェンダーは勿論、大人へと変化していく成長の中で、多くの人が悩む普遍的なものだと言えるだろう。
 カメラが追う、ララの同級生の女子の身体――その女性らしい柔らかで丸みを帯びた肉体、膨らむ乳房――それをララは羨望し、自身の身体にはない事を悩むのだが、これはトランスジェンダーならずとも、成長期に多くの人が感じる事ではないだろうか。
 そんなララを演じたのはビクトール・ポルスター。正に美少女と見紛う少年で、そのルックスもさる事ながらバレエの技量も高く、何者?と思ったが――実は、将来を期待される若手トップバレエダンサーなのだとか。なるほど。この逸材に巡り会った事が、この映画を実現させた力になった事は想像に難くない。
 映画は終盤、衝撃的な展開に至るが、それは、そこまでして「なりたい自分になる」と言う想いの強さと、若者故の性急さから来るもの。
 そして、若者が「なりたい自分になる」のは、これもまた青春映画として、普遍的なものであるのだな…… 
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