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2019年06月28日07:35

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ジャカルタ(インドネシア1)

 とんでもない到着の仕方をした為、記念すべき南半球1日目の朝は、朝食バイキングが閉まるギリギリに飛び込む感じになりました。いや、そもそも腹が減ってやっと目が覚めました。
 これ、今日1日は使いもんになんねーな。と、低すぎる室温を適温にするのに四苦八苦しつつ(高層だから窓開かない、空調に「温風」が存在しない)、ジャカルタの先の旅程を立てる為に引きこもり。「結構いいホテル」の弊害で、お掃除の人にノックされて、部屋中とんでもない散らかし方をしていたので大慌て。
 と言っても一泊4000円弱だけどね。この後、2日かけて様々な場所で価格調査したところ、インドネシア(の都会)は、物価が日本の1/3〜1/4くらいなので、まあl立派なホテルではあります。
 田舎行ったらもっと安くなるね。レート差万歳。

 ただ、ベトナムと同じでこの国も凄いインフレがあったらしく、お札の0の数が半端ない。一番の高額紙幣は100000Rp(ルピア)=770円くらいです。ATMで引き出せる最高額が1500000Rs=11,500円くらいなので、現金の入手に四苦八苦。
 クレジットカードと無料Wi-Fiの普及率が高いので、ある程度は何とかなるとはいえ、やっぱ「現金だけよ」な場合も多々ある。コンビニで列車を予約した時とか300000Rpキャッシュオンリーと言われ、まだ最小限しか持ってなかったから焦った。(そうです、何故かコンビニで長距離列車の予約ができるんです。まあ、24〜1時間前に駅に行って発券する必要はあるが、何度も行ったり来たりしなくて済むのは有難い)
 そして田舎に行くと対応ATMが存在しなかったりするので、一定額は持っておきたい。

 という訳でATMハシゴの旅。こういう時の為に海外ATMで引き出せるカードを作っておいた訳ですが‥‥
 やっちまった。あまりにも何件も回ったので(受け付けてくれない所もあるので)、そして100000Rp札は使い勝手が悪いから50000Rp札で下ろしていて本当に30枚あるか確認するのに必死で、ラスト1件でカード置き去り。あまりにグルグルしたから、それがどこだったか覚えてない。
 クレカと違って、使用方法が独特でかつ日本語サイトしかない為、悪用されるまでには時間差があるはず。冷汗をかきながら即座にスマホで使用停止手続き。幸い、変に使われる前でした。ふひゅー。
 この海外専用デビットカード、東南アジアではあんまり有用ではないです。一回の引き出し限度額に対して、カード利用料が高すぎる。ATM使用料は変わらないので、クレジットカードでキャッシングした方が、利子も含めてお得だと思います。
 先進国だと、一回に10万円とか降ろせるから便利なんだけどね。

(一番得なのは日本円の現金をレートのいい両替屋に持っていく事だけど、こういう長旅では怖いので、私は円とドルを合わせて「最低限どうにかなる」+「ドル払いオンリーの場合分」+αくらいしか持っていってません。んで、クレカとは別に管理。普段使いのお財布もまた別。どれかがなくなってもどうにかなるよう、徹底自衛です)(しかしそれらを合わせても、このPC一台失くす方が痛手なのがアレだよなー)

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 さて、初☆南半球のジャカルタ。
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 意外な事に、赤道直下の大都市なのに、思ったより暑くありません。土地が広々としてるから至る所に公園や街路樹があって、風も抜けて、「あー暑い、まあいいや」程度。長袖にショールを頭から被れば、日向をてくてく歩くのもさほど苦にはならない。
 南国から来た人が「東京の方が暑い!」と言っていた意味が分かりました。最高気温35℃でも湿度60%だもん。汗による冷却機能が上手く働いています。
 考えてみれば、北アフリカから発生してジャワ原人とかを経て今に至ったホモサピエンス、最初から湿度100%の場所に住んでたら、全身に汗腺とかある訳ないわな。そこそこ乾燥してる=汗をかけば涼しくなる、って結果の進化だわな。
 汗をかくだけ無駄な日本の都市部なんか、ご先祖様には想定外な訳だよ。
 と、国立博物館のジャワ原人の骨のレプリカとか見ながら初めて気付きました。

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 現実方面に振り切ったジャカルタ滞在ですが、博物館だけは行く。基本、博物館は大好きなんですよ、今回はシュノーケルに振り回されてるけど。
 それでなんとなく分かった事。この国、今はイスラムが多いけど、宗教ゆるっゆるだわ‥‥

 大昔は、なんとなーく各島(一万以上ある内の、人が住める所のみ)を、それぞれポリネシア系の酋長がなんとなーく支配してた。その頃は素朴な自然崇拝(アニミズム)。統一感ナッシング。
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 6世紀くらいにインドと交流が始まる。6世紀と言ったら、インドではアニミズムのバラモン教を脱して、観念神(創造神ブラフマー、調和神ヴィシュヌ、破壊神シヴァの3人組ですよ)のヒンドゥー教が成立してる。同時に、仏教も盛ん。
 それらが一度に流入したから、インドネシアではバラモン教とヒンドゥー教と仏教が混在。根は一緒だから、本国ではゴタゴタしたんだけどこっちではまるっと輸入、そのまま定着。ヒンドゥー教国と仏教国は、特に仲悪くなったりしない。
 だから、同時代に3つの宗教の石像が出土したりする。

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ヒンドゥーよりシヴァ&パールヴァティ   ガネーシャ

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バラモンより雷神インドラ    太陽神スーリヤ(悪意のある並べ方だな)。
これね、実は本国インドではヒンドゥーに圧迫されて、残ってる像が数少なかったりします。私も博物館以外では見たことない。

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仏教はブッタの像ばかりで、クマーラはクマーラとして作られていたので(日本では毘沙門天)、ヒンドゥー神の護持仏化はこの時点では起きてないですね。その後、シヴァがマハーカーラとして入口を護ってたりしますが。
 ボロブドゥールが建設されたのは、このヒンドゥー・仏教期のA.D.780〜830。えっウソ、平安時代!?
 何故か完成後に1000年も土に埋まってたので、綺麗な形で発掘されたようです。火山灰で不可抗力で埋まっちゃったのかと思いきや、建築に使われているのと同じ土が被されていたりして、なんで埋まった?埋めた?のか謎のまま。作った王朝は完成した直後に滅亡。
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 ほほ同時期、14-15世紀に、人伝いにイスラムが、ポルトガルによる貿易船伝いにカトリックが、それぞれ上陸。これまた同時期だったから、本土での対立もなんのその、それぞれなんとなく定着。
 並行して、中国との貿易は明朝の14-17世紀が最高潮。祖霊への信仰は、中国の影響でしょうかね?
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 転機がオランダの東インド会社。こいつがもう大暴れに暴れて、プロテスタント強制。強制されて従うかムカッとくるかはそれぞれだけど、ムカッとした派がイスラムに偏る。その過程でヒンドゥーと仏教は衰退。
  ↓
「宗教や島単位で国が分裂して植民地のままでいるとかアホのやる事や」と、スカルノ初代大統領が大雑把にまとめる。一時期、宗主国の座をオランダから奪った日本の敗残兵も加勢して、第二次世界大戦直後、独立戦争へ。勝利。
  ↓
 かくして、ムスリムが大多数派だけど、カトリックもプロテスタントいるし、ヒンドゥーも頑としているし、仏教も残ってるよ、ちなみに有史以前からの祈祷師とか魔術師とかもまだ全然アリだよ、というゆっるい国へ。
  ↓
 現在、「宗教より経済じゃぁああ!!」と驀進中。イスラム過激派が迷惑で仕方ない。

 こんな感じでしょうか?英語読めないんで、展示物と年代だけを総合した類推ですが。
 大体、イスラム教国がなんで挨拶に合掌するの?って話ですよ。アザーンが聞こえても無視する人多数。イスラムっぽい所を探せと言われたら、アルコール飲料がバカ高いことと、豚肉がない事、女性のヒジャブくらいじゃね?(帽子代わりにショールを被ってると、私もムスリムだと思われる。まあ、狙ってやってる部分もないこともない)

 全く、アジアってこれだから好きよ。このごった煮感が醍醐味よ。モスクに礼拝に行きながら祖先の霊を崇めながらヒンドゥーの物語を純粋に楽しむ国。
 アタリの予感がします。(ただ、ほんっと――に酒が高い!!キリスト教徒がいるから、かろうじてワインだけは、という感じ)

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 しかし、この国立博物館、なんか‥‥大雑把‥‥
 シヴァ神の両側にガネーシャとガルーダを置くというしょっぱいミスで薄々感じた事、3階の海洋関係資料で確信。
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 これと
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 これの間に
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 これがあるって、どう考えてもおかしいだろう!!

 他にもシャーマンの杖の隣にマスケット銃があるとか、古銭(穴が開いてる!刻印が漢字じゃないから、自国で穴あき硬貨作ってたんだ!)の隣にいきなり精密な印刷のルピア紙幣とか、水晶を削り出した太古の装飾品とヨーロッパ式の精巧な耳飾りを一緒くたに展示するとか、‥‥「国立」博物館なのに、展示品の半分には英語の説明がないとか‥‥

 と。ある展示品で私は目を疑いました。
 ワヤンが好きな事は常々語り倒しておりますが、正直、人形が纏っている装飾品は「盛れ!書く(彫る)だけならタダだ、盛って盛って盛りまくれ!」だと思っておりました。あまりに精密巧緻なので。
 ところが、アレそのまんまのヘッドピースと黄金の腕飾りが展示されてたよ‥‥マジで王族とかがあの格好してた時代があったって事だよ‥‥
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 二の腕を飾るアクセサリーは撮影不可の貴金属コーナーに展示されてたので頭飾りのみ。
 これは本気で驚いた。じゃあアルジュナとかのあの謎の髪型も実在したのか。いやどうやって!?

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他にも色々行ったのですが(重要施設が固まって存在するのが有難い)、割愛。
 あ、独立記念塔モナスは、てっぺんまで登るエレベーターが平気で1時間待ちとかで、しかも「ジャカルタを上から眺められるだけ」なので、コストパフォーマンス?タイムパフォーマンス?を考えた方がいいです。先にエレベーターの予約をしてから、地下のパノラマ展示を見るのがオススメ。 
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 そして苦労した物価の把握。定額表示されているスーパーやコンビニで覚えていくのですが、ビールのケタ外れの高価さで大混乱しました。
 ,000を省略することも多いので、1000を1とします。0を一つ加えて×3します。
 つまり、表記20,000Rp=表記20K→600円相当。屋台で冷たい紅茶を付けてお腹いっぱいになるのがこれくらいなので、大きく外れてはいないはず。
 日本円では150円ちょいなので、大体1/4ですね。フィリピンよりは安く済むかな?
(ただし、ゼロの大きい国はハイパーインフレが再発する可能性があるので、2019年6月時点で、としておきます)
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