土曜は、午前中にかかりつけのクリニックに行き、水槽の水替えを済ませたら、午後、映画。
映画は、渋谷のシアター・イメージフォーラムで、
「主戦場」。
これは、映像作家、YouTuberとして活動する日系アメリカ人のミキ・デザキが、日本と韓国の間に横たわる従軍慰安婦問題に迫ったドキュメンタリー。
これは大変見応えのあるドキュメンタリーで、昨晩、夜更かしをしたせいで、朝からどうにも頭がすっきりせず、上映中に寝てしまうのでは、と危惧していたのに、余りの面白さにひっぱたかれたようになって目が冴えてしまったほど。
ジャーナリストの櫻井よしこ、弁護士・タレントのケント・ギルバート、女たちの戦争と平和資料館事務局長・渡辺美奈、歴史学者の吉見義明など、日・米・韓でこの論争の中心となっている人物たちを訪ね、その主張する所をカメラにおさめ、それを巧みな構成で組み合わせて、あたかも映画上で議論がなされているように構成する、その巧みさには舌を巻きます。
しかも、テーマを細分化し、それぞれついて、コンパクトにまとめる事で議論を発散させないのも上手い。
右派ナショナリストの、歴史改変のうさん臭さ、そのダブルスタンダードぶりが明らかに見えるし、韓国の主張する「20万人の慰安婦」の数字の出所が拡大解釈によるもの、と言うのも判る。
どちらかに肩入れする事なく、己をあくまで中立に置こうとするミキ・デザキ監督が、出演者の主張を変に曲げる事無く、引き出しているのも判りますし、それ故に、最後にはとんでもない大物までカメラの前でしゃべらせています。
(さすがに公式サイトでは釈明する説明がされていますが)
気になったのは、最後の日米安保と日本の再軍備に関わる部分で、ここにミキ・デザキ監督のアメリカ人ならではの考えが入ってしまっているのが惜しく、これが全体を通して、日本の右派ナショナリズムへの批判と見られてしまいそうなところでしょうか。
これを除けば、この問題に関する様々な意見を俯瞰出来る、公平なドキュメンタリーたり得たと思うのですが……それでも、本作、自分の考えをまずは棚上げし、この問題に対する議論をあらためて考える事で、問題の解決に向けたきっかけになるのではないでしょうか。
せっかく、渋谷まで来たのだから、もう1本観て帰ろう、と言う事で、2本目は、
「バニシング 消失」。
これは、1988年のオランダ映画祭で最優秀作品賞を受賞したサイコ・サスペンス。日本では劇場初公開となります。
休暇でフランスへ向かうカップルのレックスとサスキア。途中、忽然とサスキアが姿を消し、以来3年間、彼女の行方を捜し続けているレックスのもとには、年に1度、犯人らしき人物から手紙が届いていた……
この映画、あのスタンリー・キューブリック監督が「これまで観たすべての映画の中で最も恐ろしい映画」と評した、というものですが……この映画の恐ろしさ、とは、常人では理解できない、犯人の“サイコパス”っぷりにあり、そうしたサイコパスものが数多く出て来た後の現在では、インパクトに欠けるように思いました。
それでも、確かにラストはインパクトあり。
サスキアの夢が予知夢であった事、そして、犯人が何故あれを行ったのか、と言う事に、あらためて恐ろしくなる映画です。
映画の後、渋谷駅前でトンテキ。
ステーキとは言っても豚なので中まで火を通さないといけない、ので、肉はあらかじめ茹でておき、ソースと絡めて出来上がり、と言うやり方だけど、なかなかおいしい。
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