火曜日、仕事の後で、
「マイ。ブックショップ」、
これは、ペネロピ・フィッツジェラルドの小説を「死ぬまでにしたい10のこと」のイザベル・コイシェ監督が映画化したもの。
1959年、イギリス。海辺の小さな町で暮らす未亡人フローレンスは、本屋を開く夢を実現するため、空き家だったオールドハウスを買い取る。町の人々に後ろ指をさされ、地元の有力者ガマート夫人の嫌がらせを受けながらも、何とか開業にこぎつけた彼女だったが……
これは、ひとりの女性が、夢をかなえ、そして奪われる物語。
映画ポスターには「本と過ごす時間、そしてちょっとの勇気があれば人生は豊かになる」とあり、ほのぼのヒューマンドラマと思わせますが、富豪の町の有力者に睨まれ、弁護士から銀行から市民の殆どを敵に回し、挙げ句には法律まで作られて行政までが敵に回る……近しい人には裏切られ、味方は孤独な老人と、少女ひとりのみ――それでも、夢の為には一歩も退けない、と言う彼女の勇気は「ちょっと」などと言うものではありません。
フローレンスを演じるのはエミリー・モーティマー。若作りをしていた「メリー・ポピンズ・リターンズ」の時に比べ、年相応の落ち着いた出で立ちですが、そんな彼女(1971年生まれ)がかわいく見えてしまう辺り、自分も歳をとったなぁ、と……
映画は切ない終わりを迎えますが、それでもひとりの少女の心を動かし、人生を変えた――そんな、胸を打つエピソードは用意されるのですが……寒々としてちょっとビターな印象で、確かにイギリス映画らしくはあるのですけど。
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