mixiユーザー(id:1506494)

2018年12月24日19:00

241 view

手嶋眞佐子リサイタル@王子ホール

時代はギリで20世紀の2000年、「ベルカント・ミレニアム・ガラ」と題したコンサートで
メゾの手嶋さんを初めて拝聴しました
期待の若手オペラ歌手4人による独唱と重唱の会は、その他にソプラノの森麻季さん
テノールの中島康晴さん、バリトンの我らが堀内康雄さんが出演されました

この頃はまだブログなど始めていなかったので、同期±αの友人たちにメールで
報告しました、曰く「珍しく咆えないメゾ発見」
このとき森さんとのDuoで薔薇の騎士最終幕の二重唱を歌われましたが、それは
ピアノ伴奏にも拘らず馥郁として陶酔的で、実に素晴らしかった

その後どういうわけかワタシとは縁が無く、オルロフスキーや作曲家、エボリ公女など
演じられたらしいのですが、それらのオペラは未観です
唯一、ベルティーニ/都響による一千人交響曲のゾリステンの一人として拝聴したのが
2004年ですから、今年の6月に日声協主催のソロコンサートがあると知った時には
早々と前売りを購入して楽しみにしておりました

ところが手嶋さんの体調不良により、このコンサートは中止となってしまいました
それだけに今回のコンサートが開催される吉報に一段と期待は高まっておりました

本日王子ホールに赴き、公演パンフを受け取ると詫び状が一枚挟まれておりました
それによると、「春先からの喘息(これが体調不良の意味だったのですね)の治療薬の
副作用による声嗄れに加え、咳による声帯への負担から声帯結節と診断された」との事

そのため予定されていたマスネ作曲ヴェルテルの中のシャルロッテのアリア「手紙の歌」は
カットとなりました
状況によっては更なる変更あるいは短縮もありうるということで、どうなることかと
案じたのですが、第1曲目バッハの「Bist du bei mir」が歌われると、その深みのある
折り目正しい歌唱に18年前の記憶が蘇り、声帯に問題を抱えているとは思えません

ステージ上に水を用意して、ときおりそれで喉をいたわりながらの進行でしたが、ブラー
ムスのジプシーの歌(懐かしい!)、甲斐史子さんのヴィオラも加わった二つの歌曲
など、どれも素晴らしい演奏です

アンコールに日本語で「大きな古時計」をしっとり歌われた後、マイクを手に再登場して
少しくお話されましたが、その声は今までの美声と異なるしゃがれ声で、こんなにも
声帯に負担がかかっていたのか、それを発声法でカヴァーしていたのかと驚きました

再び甲斐さんとご一緒に「You raise me up」をお歌いになってお開きとなりました

中止となった日声協の独演コンサートは来年7月にリヴェンジがあるようです
是非とも全快されて、一段と素晴らしいコンサートとなることを祈念しております
2 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2018年12月>
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031