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2018年11月18日17:04

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MET LV サムソンとダリラ@横浜ブルク13

METの今シーズン開幕公演でありますが、LVとしてはアイーダの方が先に録画されたので
2番目となりました(但し、ワタシはピアノ生活60周年記念行事が続いて日程が合わなかった
ため、本作が文字通り開幕でありました)

演目名はフランスオペラですので、フランス語の発音に従います(東条さんと同じ)

実は、来週もスケジュールが立て込んでいるので平日は無理のため、特に予定の入って
いなかった本日にしたようなわけで、ネット予約できるので休日でも構わないだろうと
しかし、さすがに混んでいましたね

このオペラは佐藤正浩さんの指揮で演奏会形式によるものを拝聴しております
映像としてはベルティーニ指揮、ドミンゴがサムソンを演じたものを観ているということは
その時の日記に書きました

本日のお目当てはガランチャによるダリラで、すでに東条さんがお書きになっている通り
見た目も声も演技も素晴らしい、ズボン役は卒業したと語っていましたが、こんなに成熟した
女性を演じてくれるのですから、オクタヴィアンが観られなくてもまぁいいか

対するアラーニャのサムソンは、これまた東条さんの仰る通り、声がヘルデンではなく、
見た目も小柄で(ガランチャと同じくらいで、より大柄なグラハムと並ぶとかなり小男です)
怪力無双の英雄には見えませんが、ダリラの色仕掛けにしてやられる情けない男だったら
これでもいいのかな

東条さんは声の調子も少々よろしくないと書かれていて、ワタシはそれほどにも思いません
でしたが、幕間インタヴューに次回出演のカウフマンが登場し、ディック・ジョンソンの一節を
聞かされると、やはり負けていますね
その後は、心なしか声も荒れているように聞こえてしまって(先入観の恐ろしさ)、でも
第三幕は髪を切られて怪力も失せ、両目を奪われて臼挽きの苦役を強いられている場面
ですので、声も荒れるわな

このオペラは、前回の日記にも書きましたが、元々オラトリオとして目論まれていて、確かに
第一幕は動きも少なく、そんな感じでしたので、ちょっと退屈してしまい、はっと気が付くと
アビメレクが倒れていて、どうやら意識が飛んだらしいです(自分としては聴いているつもり
だったんですけどね)

でも第二幕の色仕掛けの場面はガランチャの魅力にこちらも目を見張り、最終幕は神殿
落ちの場面がどうなるか見逃せませんので、しっかと見届けました
もっとも、セシル・B・デミル映画のような崩壊場面はなく(映画と違って一回こっきりとは
いきませんからね)、閃光が走って幕となりました
METお得意のプロジェクション・マッピングを使うわけには行かなかったのかしら

オラトリオにはない作り方として終幕のバッカナールがありますが、殆どが男性舞踊手に
よって演じられ、女性は巨大な偶像の網目の向こうにいるだけ、最後に前の方に出て
来ますが、それでも主体は男性の群舞、この男たちが均整の取れたいいカラダをして
いるのですが、どうも所作がくねくねしていてナルシスト的です
なんだかマクヴィカーの演出かと思ってしまいました(ワタシの僻目でしょうね)

幕間コーナーでは先日亡くなったモンセラート・カバリエの追悼映像が流され、カレーラス
とのデュオでアンドレア・シェニエの一節がMETにも残っている唯一の映像として紹介され
ましたが、透明で美しい歌声に、往年の名歌手を惜しみました

先週見送ったネトレプコのアイーダは、アンコール上映を待ちましょう
今後の演目では、ほんの触りを聴いたカウフマンによる西部の娘、ネトレプコによるアドリ
アーナ・ルクヴルール、新監督ネゼ=セガンの指揮するカルメル会修道女の対話などが
期待されます
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