前回からの続き。
3日目(最終日)、11日の朝を迎えました。
福井の街は雨模様。
宿を出て、福井駅へ。
まずは福井駅西口バスターミナルを覗いてみます。
ターミナルは6ヶ所の発車バースと、降車バースからなります。
各発車バースには、バスロケーションシステムによる運行情報が表示されています。
福井駅前大通り沿いに駅前バス停が並んでいた頃に比べると、行先案内や系統図が見やすくなった印象がします。
駅前バス停時代からの「福井市内電車・バスマップ」も、しっかり貼り出されています。
時刻は7時17分。
えち鉄勝山永平寺線618Kや敦賀からの北陸線225Mが到着したこともあり、各バースには市内各地の高校に向かう生徒たちの長い列が伸びてきました。
さて、これから平日朝の福井市内の様子を観察するのですが、今回は京福バスではなく鉄軌道に目を向けます。2016年3月の福井駅西口広場リニューアルに伴い、福井鉄道福武線の通称「ヒゲ線」が広場内に乗り入れ開始。と同時に、えちぜん鉄道三国芦原線の鷲塚針原駅までの相互乗り入れ運行(フェニックス田原町ライン)も開始。さらにえちぜん鉄道ではLRVのL形「ki-bo」も投入され、市内の鉄軌道ネットワークが劇的に改善されました。えちぜん鉄道の利用者数は、引き続きこれまでの増加基調を保っており、全国有数の車社会といわれる地方都市で、公共交通が気を吐く存在として注目を集めているのです。
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/722235
そんなわけで、えち鉄の福井駅からスタート。
2015年から3年近くにわたって北陸新幹線の高架線を間借りした仮線運行が実施されていましたが、6月24日に専用の新高架線が供用開始。駅舎もホームも新線側に移りました。
1番線からの三国芦原線723Mに乗車します。
こちらも高校生らで賑わい、7010+7009の2連ながらも立ち客が大勢。
さあ発車です。
単線の専用高架を走ります。
次の新福井へ。
雨で見辛いですが、福井口へ。
ここで勝山永平寺線からの640Kが到着。乗換客を集めます。
更に賑やかになった電車は、勝山永平寺線と別れます。
ほどなく地上区間となり、街中をガタゴトと揺られながら走ります。
田原町を経て、その次の福大前西福井で降ります。ここまで150円。
近くには高校が2校あり、多くの高校生が降りていきました。
京福時代に建設されたショッピングセンター併設の駅ビル「えちぜんCULSA」内にあり、大都市の私鉄ローカル線の雰囲気を感じさせる駅です。
ただ、改札や待合室の様子はそうではありませんが…。
改札口上部にある行灯式の発車標が、なかなか味わい深いです。
三国港からの3710Mが入線する様子。
田原町からの647Rが到着し、折り返し越前武生ゆき普通758Rとなります。
フェニックス田原町ラインの上り始発電車で、当列車と2本目の列車は福大前西福井始発となります。3本目からが鷲塚針原始発。
福鉄の「フクラム」F1002で、三国芦原線ホームに隣接した低床ホームで客扱いを行います。
乗客が少ないことをいいことに、車内の様子を。
発車です。
三国芦原線の高床ホームとのギャップが見事。
まるで上越新幹線のE4系「Max」1階席にいるかのような感覚です。
田原町駅も、えち鉄・福鉄相互乗り入れを機にリニューアルされました。
所定では先発だった三国芦原線7738Mが遅延。
当列車に後続しての運行となったため、ここ田原町で接続をとることに。
同一ホームでの乗り換えを目にすることができました。
田原町からは福鉄線、併用軌道区間に入ります。
福井城址大名町(かつての市役所前)で降ります。
ここまで230円。
接続待ちで3分近く遅れ、時刻は8時10分。
下り電車から降りた通勤客も大勢おり、ラッシュはピークを迎えています。
電停に近い大名町交差点で、行き交う電車やバスをしばし撮影。
バスのほうも、各高校に向かう路線で立ち客を大勢乗せた便が見られます。
天候の影響もあると思いますが。
福井駅前電停で発車を待つ、770形の姿を。
ロートル感が否めなかった京福時代、そして大型の電車が街中を行き交っていた往時の福鉄を知る者としては、隔世の感がする光景ばかりでした。今後、北陸新幹線の延伸にあわせ予定される並行在来線の三セク化によって、さらに福井都市圏の鉄道網は劇的に変化することでしょう。そのとき、また見事に進化した姿を目にしたいです。
福井の街を後にする間際、ハピリン1階に面したハピテラス(屋根付き広場)を。
かつてこの界隈はアーケード街だったのですが、その面影はどこにもありませんでした。
この続きは、また次回。
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