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2018年09月29日19:39

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2018秋のお名残乗車(新潟交通観光バス津川〜八ツ田線)

9月27日に乗車したのは、新潟交通観光バスの津川〜天満〜八ツ田線。
津川駅前(阿賀町)から津川市街地を経由した後、国道49号線を福島県境方面に向かい、県境の鳥井峠手前にある山あいの村落・八ツ田までのローカル路線です。
平日のみ3往復が運行されていましたが、9月28日の運行をもって廃止されました。
http://www.niigata-kotsu.co.jp/~nk-kanko/_pdf/yatsuda_H30.10.01.pdf
http://www.niigata-kotsu.co.jp/~nk-kanko/_pdf/keitou/kei_333_H19.07.01.pdf
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以前図書館で閲覧した「昭和36年7月 新潟交通時刻表」によると、当時も朝・昼・夕の3往復運行。同社刊行の「新潟交通20年史(新潟交通、1966年)」にも同年7月時点で平休日とも6本運行(上下合わせて?)とあり、少なくとも60年近くにわたり3往復体制が維持されていたものと推察します。

今年3月に策定された「阿賀町地域公共交通網形成計画」によると、当路線の沿線地域ではほかにスクールバスと福祉バスが路線バスと近接する時間帯で運行されており、路線バスの収益悪化につながる一因となっているほか、町の負担額が三重になるなど非効率性が課題として指摘されています。このことから、最終的にはスクールバスが運行されている路線を朝夕毎日運行・日中は曜日限定または予約制の運行に変更する方針が示されています。
https://furusato-aga.jp/agamachi/images/gyousei/kurashi/bus01/pdf/public_transportation_plan.pdf

これを踏まえ、10月1日〜来年3月31日までの予定でスクールバス混乗化実証実験が行われることになり、前日までの予約制(運賃200円)で1往復が運行されます。そして折からの運転士不足や利用者減なども重なり、実験開始にあわせ当路線は静かに運行を終えることになったのです。

同計画に掲載された2016年6月の平日5日間に実施された新潟交通観光バス町内路線(津川管内)の乗降調査によると、1日平均の乗車人員は278人。2010年6月の458人と比べると大幅に激減しているのが確認できます。当路線においても、他路線と重複しない単独区間の1日平均乗車人員は往路で2.6人、復路で1.8人。区間内で乗降がみられたのは、8バス停のうち天満工業団地前と福取、八ツ田の3バス停のみと、非常に厳しい実態が垣間見えてきます。一方、重複する福祉バス(鳥井・三郷・常浪方面)は毎週火・金曜日に 2便が無料で運行され、 1日平均8.3人が利用。小・中学校スクールバス(八ツ田地区〜三郷小学校〜阿賀津川中学校)は1日平均 11 人が利用しています(2016年度)。

さて、津川駅前17:15発の八ツ田ゆきに乗車します。
新津発のJR磐越西線上り236Dから接続するダイヤで、津川駅前には同時間帯に発車する4台が集結します。左から17:15発の日出谷ゆき(鹿瀬地区)、17:14発の室谷ゆき(上川地区)、17:14発の丸渕ゆき(上川地区)。
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そして上の画像では右端にいるのが、今回乗車する便。
G1362-M(三菱エアロミディMJ・U-MJ217F)です。
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先に丸渕ゆきと室谷ゆきが発車し、当便は後に日出谷ゆきを従えて発車。
麒麟橋を渡り、津川市街地へと入るのですが、中心部を進むうちに4台は団子状態に。
4台団子運転がみられるのはこの時間帯だけで、10月からはもう見られません。
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温泉入口バス停で最後尾の日出谷ゆきが別れ、その先はしばらく3台運行となります。
市街地を抜け、平堀交差点を左折し国道49号線へ。
そして三郷交差点を右折し旧県道227号線へと、3台が連なります。
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天満を過ぎ、三郷小学校のあたりで当便は左折し、単独区間へ。
単独区間最初のバス停、天満工業団地前に停車します。
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再び国道49号線へ。
周囲は山深くなり、これから峠越えにさしかかる雰囲気が漂います。
平石バス停付近。
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倉ノ平入口バス停付近。
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八木山バス停付近。
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全長622mの福取トンネルへ。
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そして国道を右折し、村落へと続く上り坂へ。
上りきると終点の八ツ田に到着です。
津川駅前から20分弱、運賃は570円です。
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待合室のある回転場で、しばし一休み。
17:45発の津川駅前ゆきとして折り返します。
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利用状況は、当方以外の乗車は往路で天満工業団地前までの男性1人のみ。
10月からは天満まで丸渕ゆきor室谷ゆきの利用でしょうか?
復路は当方のみの貸切同然でした。
運転士さん曰く、夕方便は昼の便と比べても乗客がほとんどいないとのこと。
沿線地区の過疎化・超高齢化に加え、やはり福祉バスの存在も利用者の減少に歯止めがかからなかった一因のようです。

なお、新潟交通観光バスは10月1日付で津川管内の時刻変更を実施しますが、本数の増減便はありません。また、潟東管内でも同日付で白根〜燕線の時刻変更(燕駅前発で系統別発車順序の変更あり)が実施されるほか、以下の路線でダイヤ改正が実施されます。

加茂〜湯田上〜湯っ多里館線
・平日5往復・土休日2往復に(いずれも往路5本・復路4本減)

東三条駅前〜新飯田線
・平日のみ往路4本・復路3本に(現行は平日6往復・土休日3往復)

いずれも利用者減に加え、深刻な運転士不足に対応したものとみられます。
潟東管内でも、廃止代替路線のうち新潟市・新潟交通による「新バスシステム事業にかかる運行事業協定」の対象外となる路線で減便が着手されました。特に加茂〜湯田上〜湯っ多里館線ではほぼ半減という凄まじいもので、地域生活への影響が心配されます。
http://www.niigata-kotsu.co.jp/~nk-kanko/index.html

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