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2018年08月15日07:32

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撞球話 MEUCCI David Howard

 以前にも書いた事の有る宝物のMEUCCI cue。糸巻グリップもボロボロ(私のは糸巻が表に出ている)になってきていて、バットもプレーには影響は無いものの少し曲がってきてる。いくら保管しているだけとは言っても、この状態は如何なものだろう?と考えていた。そんな折、キューの補修の一切を任せている友人から、「同デザインのMEUCCIを入手した。2シャフト物で、オリジナル・シャフトが生きているから一本要るか?。」との打診が。実物を検分の後、有難くその申し出を受けた。

 譲り受けたシャフトは確かに生きていて、OLD MEUCCIらしいロング・ストレート・テーパーなれどその直径が12.8mmと太めで撞き心地もかなりしっかりしている。その感触を確かめた上でバットのリフィニッシュを、糸巻グリップをコートする旧 MEUCCIではお馴染みの形にして貰う事にして依頼した。フル・コートを施す事で保存性向上を狙ったものだ。と言ってもプレーを考えないで仕上げるつもりは無い。譲って貰ったシャフトの重さと硬さが充分だと判断したからだ。グリップが出ている物をフル・コート(ノーラップ)化すると重さと硬さが増すからね。



 出来上がってきたMEUCCIはとても美しかった。巻き直したグリップの糸は、オリジナルの色合いを再現しようと着色した物だが程よく馴染んでいる。いつもながら満足な仕上がりだ。
 早速使ってみる。初見の感想ではMEUCCIらしく無くなったと思った。バットもシャフトも硬くしっかりしたのだから当然だろう。バランスも良くない。当然調整が必要な状態である。ここからがスタートだ。

 硬さに対して重さが不充分なのでウェイトを増す→重量増でタップが負けるのでより硬い物に変える→球捉えが不安定になったので、先角を純正貫通からラクトのキャップ・タイプに変える→球捉えがしっかりして、更にタップに不満を感じたので幾つか試して最終的に旧ウォーターバッファローに変える→先端側の強化が進んで球離れが許容範囲を越えて早くなったので更にウェイト増→今に至る。

 重さは計っていないけど恐らく19.5ozは越えている。私が知る限り、旧 MEUCCIとしてはかなり重い部類だろう。しかし硬くなったバットとしっかりしたシャフトは全く負けていない。バランス的に使わなかったが、もう少し重いウェイトを入れた時でも負けていなかった。調整中後半に思い浮かべたのはHuebler JB-3だ。この二本には通じる物が多く有る。と思っていたら製作者であるヒューブラー氏とメウチ氏には強い繋がりが有ると知って納得した。
 ここでやっとMEUCCIらしさを感じられる様になった。旧ではなく割と新しくなった黒薔薇辺りに近い感触だけど。能力的には完全にバージョン・アップ。デュラミス/サイクロップ等の最近の球を撞いても全く問題無い。調整後は、その感触からもHueblerと兄弟キューという認識を強くしている。



 気が付けば、とても肌に馴染むキューが出来上がっていた。MEUCCIは元々球を覚えた頃に好んで使っていたキューであるし、それを強化していたら現メイン・キューのHuebler JB-3に近付いたのだから使い易いに決まってる(笑)。お陰様で最近撞く時はもっぱらMEUCCIだ。好きな性質に高い性能に強く撞いても壊れない安心感(笑)。夢中になって撞いていたら3連マスとか出てたぴかぴか(新しい)

 保存目的の筈がすっかり現役に戻ってしまった。シャフトを譲ってくれた友人がMEUCCIの復帰を希望していたが、すっかりノセられた形になった。が、こんな事なら喜んでノって行こうじゃないか。「いつかはオールドなアメリカン・カスタム・キュー」。身近な先輩達によく見られるんだが、私もそのオヤジ共に足を突っ込んできたな(笑)。
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