確かに「レコ発」ですし、「ワンマンライブ」という特別なステージ
。多くの場合、それは普段よりも大所帯のバンド編成でのパフォーマンスで彩られ、ご本人はもちろん、サポート陣も普段よりも饒舌だったりします
。
しかし、今回のこのひと、宮崎奈穂子さんのそれは、ずいぶんと趣を異にするものでした。当日記では、登場回数が決して多い方ではありませんが、ときにあっと言わせるご活躍ぶりが印象的なひと
。ということで…
ゲストさんがいるワンマンというものは、ほかの方の場合でも、しばしばあったりします。
しかし、普段はピアノ弾き語りスタイルの奈穂子さんが、この日はほぼ全曲ハンドマイク
で動き回り(これはこれで結構貴重なお姿だったり
)、かつ大半がオケ使用。おやっ、オケですか…
…いささか謎めいたそのステージの種明かしは、ゲストである秋山依里さんにありました。
以前は「秋山奈々さん」として活動していらしたということで、かすかにお名前だけは聞いた記憶が…。その記憶をたよりにネットをたどると、当時音源をリリースされていたレーベルの、このひとのページにたどり着きました。そういえば、先日20周年記念のツアーに参戦したKiroroのお二人とも、同じレーベルだったことも思い出しました
。
もっとも、「秋山奈々さん」の音源は、筆者宅には実はありません…。唄い手さんとしてのデビュー作のタイトル”わかってくれるともだちはひとりだっていい”が、当時の筆者にはあまりに衝撃的でして、聴いてみようか…という方向にはいかなかったのでした(すみません…
)。うたの中身はともかく、筆者自身にタイトルそのもののシチュエーションに近かった時期があったもので、どうしてもその記憶が想起されてしまうのでした
。
この日、その奈々さん、いや依里さんご自身の歌唱で披露された”わかってくれる…”は、思っていたよりは明るいトーンの曲。同じレーベルだった…と書いたKiroroのおふたりにも、「くもりのち晴れ」という、明るめのトーンでちょっとネガティブなテーマを唄った曲がありますが、それと似たテイストのようでした。十数年越しにまずはひと安心っていう感じですね
。
ちなみに、依里さん、とっても可愛らしくて素敵な雰囲気をたたえた方ですが、すでにお子さんが2人もいらっしゃるそうで^^。現在の依里さんは、”わかってくれる…”にはじまる、ともすれば個性的な部分を、存分に生かしていらっしゃるようにみえます。。。
あ、前置きが長くなりました。
今回は、宮崎奈穂子さんの企画アルバム「To the beginning」のレコ発&活動10周年記念のワンマンライブ、というのが本題。執り行われた22日の日曜日は、ことしの7月を象徴するような暑い一日。その暑い日に、活動10周年のお祝いという熱気とともに、そしてこのアルバムに込められた、”奈穂子さんの次なるステージへのエール”と”そもそものはじまりからたどっていく”その場所に立ち会うこととなりました
。
「路上から武道館へ」という目標を掲げて、精力的に路上ライブをされていた頃からもさらに前、大まかにいうと”デビュー前”の話までさかのぼっていくのが、今回のシチュエーション。「なぜオケ使用か?」というと、ゲストの秋山依里さんが当時唄われていた曲の「仮歌」(ご本人用の”お手本
”のようなものだそうです)の音源をつくるときのスタイルであり、今回の企画アルバムは、曲としては「依里さんの楽曲のカバー」となるわけです。あまりに奈穂子さんのステージへの”出席率”が悪い筆者は、あとで知ることになるのですが、唄い方も奈穂子さんオリジナルの曲とは少し変えていたそうです。
そのような、いつもとは少し趣の異なるワンマンライブは、場内の熱気も趣が違っておりました。会場の赤坂グラフィティさんは、当日記でもよく登場する場所の一つですが、フロアのテーブルがすべて撤去され、並べられるだけの椅子を配置した状況は、これまで見たことがありませんでした。それだけ特別なものであることがわかりますね。とりあえず、筆者はステージに向かって右端部分に陣取ります。
さきに書いた通り、今回のアルバムは「秋山奈々さんのカバー曲」で構成されたものですので、確かにその意味で趣が異なるのは確か。
そして、その「仮歌」の当時から10年以上が経過しての、お二人の出会いから、アルバムだけでなく、この日の記念ワンマンがスタートしていったわけです。10年越し…。そういった重みが随所に感じられます
。
途中、奈穂子さんと依里さんが2人でステージに立たれる光景が何度か。ここでは、実はなんとなくテンパっていらっしゃる
ように見える奈穂子さんと、きれいだけれど結構クールな?依里さんとの、好対照と言いつつ、仲もよさそうという場内の雰囲気が印象に残りましたねぇ
。奈穂子さんによると、「奈々さん(依里さん)は、当時から凛とした方だった」そうでして、今も残っている、レコードレーベルのページのそのお姿も、どこかそのようなたたずまい…。表舞台に出る依里さんと、”裏方さん”としての奈穂子さんと、立場は確かに違っているのですが、ひとつのものを作り上げていたつながりというのは、強いものがあるということを、如実に感じる場面です。
ステージ上におふたりがいらっしゃる間の一部が、スマホカメラで撮影可となっていましたので、ささやかに雰囲気をどうぞ…。
当時はお互いに必死だったのかもしれませんが、「10年後の再会」というシチュエーションでは、本当にほっこりさせる画ですね
さて、奈穂子さんのテンションは、終わりに向けてさらに上がっていきます。
”超テンパってる”とも言いますが(笑)、オリジナル曲ではないうたで構成されたこの日のステージは、唄うことそのものの楽しさを再認識させるとおっしゃっていました。確かに、全編通してはじける表情の奈穂子さんを観てきたような気がします
。意気込みというより、純粋にアニバーサリーを楽しもう
という雰囲気に包まれていたのが、とっても良い感じでございました。
さ、10周年のその先に、また筆者も折に触れてこのひとの活躍を見守っていきたいと思います。あ、癒されに…かな
。
ありがとうございましたぁ
。
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