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2018年01月24日20:56

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こうもり@新国立劇場

新年というと「こうもり」というのが定番なのか、今月3度目の初台訪問
ヨーロッパではむしろ年末で、それに続いてニューイヤーコンサート、そして旅公演として
こうもりを持って各地を回るようです
ワタシが前回こうもりを観たのも10年前の正月にソフィア国立オペレッタ劇場という、いか
にもありそうで(実際に存在する歌劇場ですが)しかし舶来だからといって有難がるほどの
ものではない公演でした(日記に書きました)

その前年にも神奈川県民ホールで二期会の引っ越し公演が、やはり正月にありました
実は2010年にも抜粋ではありますが、吉祥寺フィル(!)の公演を拝観しております
このときロザリンデを歌ったのが沼生沙織さんというソプラノだったものですから

二期会の十八番で、度々上演されており(昨年も)、新国立劇場でも2006年のプルミエ以来
今回が5回目となるのですが、それにしては観る頻度が少ない、新国立劇場は今回が
初めてであります

正直のところ、いつでも観られるとなるとわざわざ足を運ぶこともないので積極的に観に
行っていなかったということですか(ミニシリーズに組み込まれていなかったので)
それが今回は平日マチネシリーズの一環だったので劇場に赴きました

結論から言うと、行って良かった

指揮・演出・キャストとも、アデーレを歌ったオローリンと日本人歌手以外は全員ヴィーンの
人たちで、おかげでヴィーン情緒をたっぷり味わいました(アメリカ出身のオローリンも
ヴィーン・フォルクスオパーのメンバー)

開幕前、ピットの中ではオケ(東響)のメンバーがソルフェージをさらっておりましたが、
大丈夫かと心配になるミスがありまして、実際本番中でも金管が何度かコケました
それでも指揮者のツボを押さえた表現に良く付いて行って、細かなミスに目をつぶれば
(耳はつぶれない)小粋で洒脱な雰囲気はあったと思います

元々キャラクターテノールであるハインツ・ツェドニックの演出は、ステージ上に一回り
小さい舞台を作って、奥行きもあまり取らない(オルロフスキー公の場面でも)、小型の
常打ち劇場公演という体でした
それが小粋で洒脱というイメージを形作っていたのだと思います

圧倒するような迫力はありませんが、そもそも「こうもり」にそんなものは必要ない
だからといって昨年酷評された二期会公演のような「場末感」でもない(ワタシは拝観
しておらず、ネット上の観劇評によるものです)、粒のそろった好演でした

フィガロや薔薇の騎士と同じ「オトコはみんなこうしたもの(スケベ)」というオペラで、
それでもあざとくもなく、下品にもならない(下ネタも結構ありましたが)、これがヴィーン
というものなのでしょうね

ツェドニックが新国立劇場公演のために演出したプロダクションということで、日本語を
多く取り入れているため、原語上演でも充分楽しめました(他愛ないギャグといえば
それまでですが)

ワタシにとって今年初めてのオペラ、楽しゅうございました
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