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2018年01月04日20:41

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ゴッホ 最期の手紙@ジャック&ベティ

昨日の予告通り、本日今年最初のシアターゴーイングは標題の映画でした
セザンヌ、ロダンに続いての芸術家シリーズ(ワタシが勝手にシリーズ化した)
先の2者同様知るところは少なく、wikiでざっくりおさらいして臨みました

映画はファン・ゴッホが亡くなった後から始まります
画家がその弟に宛てた最期の手紙が、宛先不明のまま残されたのを、郵便局長である
ジョゼフ・ルーランは息子アルマンに探し出して届けるように託す
意に染まない仕事を押し付けられたアルマンは、画家の弟テオの元に旅するが、弟も
既に亡くなった後、しかるべき遺族に届けようとそれを探すために聞き込みを続ける内
ファン・ゴッホの死に関わる謎が生じて来て、更に関係者証言を求めるが謎は深まる
というサスペンス仕立ての、ちょっと変わった伝記映画です

wikiで読むと、ファン・ゴッホの死因は銃創であることは確かだが、自殺説と事故説
があり、さらにこの映画では他殺説も示されます(それぞれに理由があるところが
どれも本当らしく思える)
セザンヌの映画と違って、諸説あるいずれが正しいかという結論は出さず、諸説が
生まれた事情(証言者と画家との関わり方の違い)、それによって逆に共通して浮か
び上がる画家の姿を観客の心に生起させようという、凝った作りになっています

しかしなによりも、本作の特長はアニメであり、しかもまず実写により撮影されたフィルムを
元にそれを丁寧に一コマずつ画に描き起こし、さらにその画風はファン・ゴッホの筆致を
忠実に真似るという、気の遠くなるような作業がされているのです(125人の画家が起用
されたらしい)
ファン・ゴッホの画が動きだしたような感覚で、実写に基づいているため表情もリアル
謎解きのワクワク感と併せて心を動かされる作品でした(ゴールデン・グローブ賞にノミ
ネートされています)

wikiによると、ファン・ゴッホという画家は頭で考えた絵を描くことを好まず、必ず実在の
対象をモデルに描いたということですが、このアニメはそんな画家の拘りに敬意を払って
製作されたものであると言えましょう

セザンヌもロダンも、そしてファン・ゴッホも中々面倒な人物であったようで、すべからく
芸術家というのはそうした存在であるのでしょうか
ワタシは凡人ですが面倒な性格で、いわんや芸術家に於いてをや
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