堺浜クリテ

今年は2レースしか出ていない。
そのためいつもならこの時期はもう自転車に乗らなく
なっているが今年はまだ乗っている。
せっかくなのでレースに出ることにした。
出るレースは堺浜クリテ。
初めてなのでレースのレベルがわからない。
もういい年なのでエリートではなくひとつ下のスポーツ1にエントリーした。
このクラスなら何とかついていけるだろうと思っていたが
なんと前日に会社の飲み会が設定された。
サラリーマンレーサーの宿命で会社の行事は絶対優先。
あまり飲まなきゃ良いのだが熱燗の美味しい季節なのでしこたま飲んだ。
おまけに2次会まで行き帰宅は午前1時。
とてもレース前日の行動と思えないがレースは昼からで20分足らずなので
なんとかなるだろうと言い聞かせて寝た。

翌朝８時起床。
まだ酒が残っている。
とりあえず準備をしてスタート２時間前に会場に到着。
アルコールを抜くためにローラー台で１時間ほど汗をかいた。
何とかなるかなと思える状態になってきた。

そしてレースがスタート。
バックストレートが強烈な向かい風なのでスピードが上がらない。
おまけにホーム側もS字コーナーがあるためかち上がらない。
強力な地脚がある奴がいれば逃げも決まるのだろうが
そんな奴もいないようで集団のまま淡々と進む。
集団スプリントになる前にイチかバチか飛び出そうと考えタイミングを
見計らっているとマトリックスの二人が大外から前に上がり始める。
これはチャンスと後ろに付く。
約1周かけて先頭に上がったとこでジャンが鳴った。
この時始めてラスト１周だということに気付く。
最終回のバックストレート。
強烈な向かい風だが牽制が入り集団が密集化し危険な状態になるのを
防ぐためかマトリックスが引き続ける。
ストレートが終わると先頭が変わりでもう一人のマトリックスが引きだす。
このままゴール前まで連れて行ってくれるとありがたいのだがなー
と思っていたが案の定、オープン参加のマトリックスがレース結果に
影響するような動きをするはずもなくS字前でいなくなる。
結果、S字を先頭で突っ込むことになり最後の100ｍまできた。
普通ならここでダンシングに切り替えて全開でもがくのだろうが
私はいつもこういう場面ではなぜかシッティングのままだ。
おそらく本能的にダンシングに切り替えるよりそのままなだれ込むほうが
速いと認識しているのだろう。
しかしそんな戦法がスプリンターたちに通用するはずもなく50ｍ手前で
異次元のスピードで一人に抜かれ、ゴール直前でもう一人に抜かれた。
いつもならもっとズブズブ抜かれるのだが今回はこの二人だけだった。
このコースはゴール前にS字があるため先行有利なのだろう。
おかげでひさびさの表彰台となった。
表彰台なんて何年ぶりだろう。
初めて表彰台に上ったのは今回一緒に表彰台に上がった全員が
生まれる前だった。