ジャック&べティでチラシを見て、行こうと思っていた標記の映画が、封切館では既に
上映開始されておりますので、シニア料金で観るならどちらも一緒、むしろネットで
座席指定予約できるということで本日行って参りました
ロダンのときは年齢確認チェックを受けたのに、今日は顔パス、わずか一月足らずの間に
急激に老け込んでしまったのかしら
原題は"interlude in prague"、間奏曲の意でありますから、モーツァルトの全生涯を描く
伝記映画というわけではありません
1787年「フィガロの結婚」上演のためプラハに滞在し、そこで「ドン・ジョヴァンニ」を作曲
したというエピソードを下敷きに、後は全くのフィクションを書き加えたサスペンス仕立て
の三角関係ラヴ・ロマンスであります
https://en.wikipedia.org/wiki/Interlude_in_Prague
なので「アマデウス」のような、深い洞察力が感じられる心理劇・性格劇ではありません
主役のモーツァルトを演じたのはイギリスの新進俳優アナイリン・バーナードで、「アマデ
ウス」のときのトム・ハルスよりイケメンだというのですが、どうも香取慎吾君に似ている
ものですから、そっちのキャラの方が強く感じられてしょうがない
じつは前日手持ちのDVDで久しぶりに「アマデウス」を拝観致しました
それと比べると、エンターテインメント色の濃い作品でしたが、「ドン・ジョヴァンニ」と絡め
たエピソードの繋ぎに工夫が凝らされており、中々上手く出来た脚本だと思います
ケルビーノの代役を演じることになった若きソプラノ(スザンナという役名が面白い)の
歌う「恋とはどんなものなのかしら」の歌詞が彼女の心情をそのまま表しており、また
彼女が歌うはずであったドンナ・エルヴィラのアリアに亡きスザンナの姿がオーヴァー
ラップして、指揮をするモーツァルトが涙する場面はちょっとグッと来ます
モーツァルトのオペラ好きの人なら「なるほどね」と楽しめる内容でしょう
作中でモーツァルトの音楽が、切れ切れながらもふんだんに聞けるのは「アマデウス」
と同じですが、こちらの方はプラハ市立フィルハーモニー管弦楽団の演奏で、オペラの
歌唱ともどもあまり上手くないのが、むしろ当時を偲ばせてリアルです
(何故かボッケリーニのメヌエットも流れるのですが、これはワケわかんない)
エンド・ロールでは「聴聞僧の厳かな祈り」から"laudate dominum"が丸々フルコーラス
流れ、これが
泣きたくなるほど美しい (*)
*ワタシはこの曲をルチア・ポップの歌うアルバムで持っておりますが、それは絶品です
「アマデウス」のような、心にずっしりと来る作品とは言えませんでしたが、それでも
「やはりモーツァルトは良いよな」と思わせることに変わりはありませんでした
終映後は混雑するラゾーナを避け、東口アゼリア街に抜けて小星星麺をリピート訪問
ここの清湯スープの鶏チャーシューラーメン(塩味)が好みなのであります
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