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2017年11月02日18:24

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2017年10月12日(木) 日本オペラ協会 「ミスター・シンデレラ」 ゲネプロ

この作品は2001年に鹿児島オペラ協会委嘱作品として初演されたもの。作曲伊藤康英、台本高木達、演出松本重孝、指揮坂本和彦で新国立劇場小劇場において10月14日と15日の2日間で各日昼夜合計4回公演される。この日は午前組のゲネプロである。
配役は伊集院正男 中井亮一、伊集院薫 沢崎恵美、垣内教授 森口賢二、伊集院忠義 泉良平、伊集院ハナ きのしたひろこ、赤毛の女 楠野麻衣、卓也 大西貴浩、美穂子 中桐かなえ、マルちゃんのママ 二渡加津子、マミ 山邉聖美、ルミ 小林教代、ユミ 佐藤みほ、管弦楽 G.Dream21アンサンブル。
日本オペラ協会二代目総監督となった郡愛子による室内オペラシリーズの第一弾。新国立劇場小劇場での公演と言うのも良い趣向だ。今回は学友のI氏と参加した。
17:30開演ということだったが、まずいくつかのペアーで歌わせ、音響を確かめたようだ。そのため実際にドレス・リハーサルが始まったのは6時。
舞台は後方に高くかつ奥行きがおそらく狭い高舞台を設け、その前にはパーティションを並べた大変シンプルなものである。今回オーケストレーションも室内オペラ版に書き換えたそうで、人数は少ない。
演奏が始まると朝。薫がテレビを見ながら朝食をとる場面なのだが、そのテレビを人が演じているのでまずどっと笑いが起こる。正男が昨夜帰ってこなかったのではないかといぶかる薫は正男のことを悪し様に言う。ところが正男はソファーの上で寝ていた。沢崎の薫はなかなか魅力的で、一方の中井の正男はでれっとしてさえない。いつもの公演では中井はきりっとしてかっこよかったと思うので、すごいイメージ・ダウンだ。マルちゃんのママの歌に合わせ、電気釜を犬のマルちゃんに見立てて散歩をさせるところなど実にうまい。ステップも含め中井の演技力には舌を巻く。泉良平の正男の父も鹿児島人丸出しと言う感じで実にうまい。赤毛の女が後方高いところにあるバス・タブに浸かった後、前方のベッドに出てくるのだが、楠野が裸のまま出てきてしまった。そこで入浴シーンからやり直し。今度はきちっとバス・ローブをまとって出てきた。
とにかく奇想天外で面白いオペラだ。この組のキャストは誰も彼も文句のつけようがないほどうまかった。オペラ人口を増やすため、この作品の地方公演を行うというのはどうだろうか。
演出も実に良いのだが、一つ残念なのは場面転換がスムースにできていないことだ。この点の改善が出来れば外国にもっていってもおかしくない作品だ。次の夜組本番が楽しみだ。
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