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2017年10月27日09:24

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10月24日 第九回立川らく人落語大全集

10月24日 第九回立川らく人落語大全集  上野広小路亭

少し時間がたってしまいました、と言うのも、ボランティアでやっている
デイジー図書の編集で、「蜜蜂と遠雷」を進めていました。
お読みになった方はご承知のように、ピアノコンクールが舞台です。
出演者の迷いやら苦悩、支える方の少し屈曲した思い、
恋心や師匠への思い、素人には計り知れない、音楽や芸術の分析
それらに感動しながら、編集してました、
そして落語と、らく人さんに思いを巡らせながら。

ピアノ演奏の独自性って、なんだろう。
絵画でいえば、好きな筆、使いたい色、どんな絵でもそれで描きたい。
それを個性というかもしれないが、主題に合わなけりゃ傑作にならない。
音楽では、自分の弾きたいように弾いても主題と会わなけりゃ
い演奏とは言えない。どんな弾き方でも出来だけじゃ器用貧乏だ。
どこのピアノでも自分の色で弾けて、個性を込めるのがプロ。

ここまで読み進めて、らく人さんのプログラムの言葉を思い出す。
「余計なクスグリを入れず、分かりやすくを心掛けます。」
確かに「淀五郎」では、いじわる、とか、出世の苦労とかは
サラット描いて、淀五郎の芸に向き合う若さの気負いを、
先輩の中村仲蔵の指導を温かく、そして淀五郎の
芸の迷いを周りの人から影響を受けて伸びていく、一点に絞り
分かりやすく客の共感を揺さぶる、演出で成功したと思います。
師匠の志らく師匠は、落語に留まらず、映画演劇、音楽、と手広く
それが落語に役立つと、好きな筆と好きな色だけでは限界なのでしょう

コンテストの参加者、押しつぶされるような緊張から、自分を取り戻す
それは、自分の努力を超えたときに、師匠との、家族との、思い出。
そして同じ音楽家の参加者の、音楽の表現に現れる、音楽への思いと愛
ライバルの音楽を聴き、自分の音楽を思い、スパイラルに高みに上る。
志らく師匠の演劇論、演者と客のスパイラルな関係、
「蜜蜂と遠雷」の音楽家達の、ヒリヒリしながら。音楽を楽しむ。
そんなヒリヒリする感覚を、疑似体験でも良いからと、落語会に通う。
まだまだ、客として未熟を感じる、そしてそれが嬉しい。

らく人さんの落語、「淀五郎」の、若さの気合が、温かく包まれる喜び。
「中村仲蔵」の、芸に個性を、独自性を、盛り込む自分との闘い。
テーマを絞って、大成功と感じました。
申し訳ないのですが、二つ目さんの落語で、目頭が熱くなったのは久しぶりです

立川らく人   なめる
立川らく人   淀五郎
立川らく人   中村仲蔵

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