昨日、大久保病院に大家を見舞った帰り。うちまではすぐ近く、昔中原中也が住んでいたこともあるという大きな木造の洋館があったところが駐車場になってて、こんな万尾が目についた。
蝉の死体は珍しくもないけど、これは“オオミズアオ”という大型の蛾。四月だったけど落合の高層アパート前の草むらで生きてるのを見た。東京でもたまにいるらしい。昔、故北杜夫がドクトルマンボウ昆虫記に書いたのを覚えてた。友達に教えてもらい何十年かぶりに本物を見たというのは4月の日記に書いた。
マンボウ先生が言う通り、オオミズアオのあおは、この世のものではない幽明界の色にも見える。はかなげかつ怪しげな奴です。最後の写真は4月のもの。生きてると色違いますね。透明感があるな。
大家はまだ二週間くらいはかかりそう。決め打ち、でやった治療がまだ効果が表れておらず、もう少し頑張ってみるとのこと。管やらコードやらをつながれて、かわいそうだが、精神的には憎まれ口をたたく程度の元気はあるよう。
「メシはどう?」と聞くと「味がない」とぼやく。リクエストに応えて、桃屋のゴハンになんとかいう海苔の佃煮の瓶を差し入れた。もっともこれはバレルとまずいだろうな。引き出しの隅に隠すようにいっとく。まあ、このくらいはいいでしょ。
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