『スタートレック:コンティニュー/白いアイリス』
<ストーリー>
星間協定のために惑星保護シールドをセッティングする任務を受けたカーク船長だが、反対派に暴行を受け、脳を損傷してしまう。新薬によってなんとか回復するが、シールド装置の起動コマンドが思い出せなくなってしまう・・・
<コメント>
スタトレのファングループ“ファラガット”によるファンフィルムのシリーズの第四作。このシリーズは旧作の『宇宙大作戦』の“あったかもしれない第四シーズンを製作する”という基本概念によってものすごくクオリティの高いファンフィルムを続々と製作していて、この『白いアイリス』は第四作目。
まあ、惑星保護シールドの起動パスワードを知っているのが船長だけ、という、そりゃどう考えても困るだろうという突っ込みは置いといて、今回も実に良くできたシナリオ。
いわゆるボトムショー的な展開で物語はほぼ船内だけで進行する。惑星間紛争を解決するための惑星連合の介入がバランスを崩しかける、という展開が物語に緊迫感とタイムリミットを与えるけれども物語の骨子はカークが今まで愛してきたけれども、そのせいで命を落としてしまった女性たちの亡霊に悩まされるという一歩間違えればオカルトにある展開。
ただ、その理由とそして解決方法がなるほど、と思わせるもので「なるほど、これがTNG(『新スタートレック』)に繋がっていくのかと納得させられてしまう。さらにカークを翻弄する謎の少女の正体と、そして判明した何気ないパスワードがカークの内面をこちら側に見事に伝えてくれる。
最上のファンフィルムにして実に良く出来た続編。
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