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2017年03月02日08:00

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庄内交通大鳥線

山交バス肘折線のお名残乗車を終え、当日は鶴岡市内に宿泊。
翌26日は、まず庄内交通(庄交)の大鳥線に乗車します。

大鳥線は、鶴岡市中心部から同市の櫛引地区(旧・櫛引町)中心部・山添を経て、朝日地区(旧・朝日村)を縦断する路線。具体的には、鶴岡駅近くのエスモールバスセンターから県道350・383号線(旧国道112号線)、さらに同349号線をたどり、赤川水系上流域の西大鳥に向かいます。
途中折り返し便もあわせ、現在は平日9.5往復・土休日6.5往復(冬季ダイヤ)。
(路線図はこちらを↓)
http://www.shonaikotsu.jp/img/information/osirase/busmap_tsuruokaB_2016.pdf


同線は、1988年に庄交の分社子会社・あさひ交通が発足して以降、あさひ交通が運行。
あさひ交通のオリジナルカラーで塗装された車両が活躍しておりました。
2014年4月、あさひ交通は庄交に再合併され、以降は庄交の朝日営業所が運行を担当。
昨年11月3日限りで同営業所が廃止されてからは、鶴岡営業所が担当しています。

しかし、2014年に同社は田麦俣・湯殿山線とともに大鳥線廃止の意向を表明。
利用者の長期低落傾向に伴う採算悪化と、運転士不足・車両老朽化がその理由です。
鶴岡市などと対応策が協議された結果、4月1日より「朝日地域公共交通再編計画」に基づくバス路線再編が実施されることになりました。

再編後、庄交のバス路線は原則として朝日地区中心部の落合まで。
エスモールからの落合線(平日は往復5便・土休日は往復4便)が設定される予定です。

大鳥線は田麦俣・湯殿山線とあわせ、平日にエスモール方面1本・各方面にそれぞれ1本が残る予定。但し、上松根・朝日庁舎線と集約統合される関係で、途中の経路は県道44号線回りに変更されます。また、落合〜大鳥では市営バスが平日に限り往復2本(朝と昼頃)設定され、落合線に乗換可能なダイヤとなるようです。
http://www.city.tsuruoka.yamagata.jp/shisei/shiyakusyo/infomation/asahi/koho/page3059.files/kouhouasahi2901.pdf

とはいえ、4月以降は中心部から西大鳥へ路線バスで往復するのは困難になります。
今のうちに乗車しましょう。

土休日のエスモール〜西大鳥系統は朝夕2往復しかありません。
なので、狙うは朝便。
エスモール7:50発の西大鳥ゆきに、鶴岡駅前から乗車します。
庄内22あ318(三菱エアロミディMK・KC-MK218J)の登場。
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郊外に向かう冬の日曜朝便とあって、終点まで乗客は私だけの見事な貸切状態。
それでも、運転士さんは「信号よし!」と呼称確認を怠りません。

やはり興味が惹かれるのは、落合以南の県道44・349号線区間。
朝日庁舎前を通過し、まずは県道を右に逸れ下本郷の集落内に寄り道します。
ただ、当路線の迫力を楽しむにはほんの「前菜」に過ぎません。
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県道区間は比較的立派に整備されているようです。
ちょうど上田沢8:15発のエスモールゆきとすれ違い。
自家用仕様のフロントマスクが特徴的な庄内200か26(三菱エアロミディMK・KC-MK619J)です。
たちかわ交通→ゆざ交通→あさひ交通と、分社子会社を渡り歩いた流浪の車両。
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どんどん周囲は山深くなっていき、積雪もどんどん増えていきます。
途中折り返し便の終点・上田沢の3つ手前にあたる南部コミセン前から、徐々に狭隘路線としての「本性」があらわとなってきます。
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上田沢を過ぎてから、いよいよ本格的な狭隘区間へ。
次の鱒淵口までは除雪車数台のあとを追走します。
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荒沢ダムが右に前にと姿を現すと、山越えの様相を呈してきます。
ダム上流域では砂防堰堤の建設も行われているそうで、平日は工事用車両も多く行き来するらしいとか。
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昨年11月に完成・開通した笹根トンネル。
この付近では約3kmにわたり、合併事業として道路改良が進められました。
同トンネルの開通をもって事業完了となったそうです。
それ以前は、60年以上も前に開通した狭隘な隧道を通っていたとか。
(このほど発売された「秘境路線バスをゆく3」〔イカロス出版〕でも紹介されています)
http://www.pref.yamagata.jp/pickup/interview/pressrelease/2016/11/21154552/press_file01.pdf
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荒沢ダムのダム湖を眺めつつ、山越えの狭路は続きます。
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登山口バス停で停車。
運転士さんは左最前部の座席上に置いていた新聞の束を取り出し、バス停前の旅館玄関にあるボックスに入れます。この便は新聞配達の役割を兼ねていたわけです。路線再編後、果たしてどんな対応になるのでしょうか。

なお、この旅館は登山者や釣り人が主な宿泊客。
路線再編後に大鳥線を乗車する際は、ここを宿泊拠点にしてみるのも面白そうです。

登山口を出たバスは、赤川を渡ります。
朝の陽ざしを浴び、美しい銀世界を見せてくれます。
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さらに雪深くなった狭路を進み、
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鶴岡駅前から約1時間15分、終点の西大鳥に到着です。
運賃は1,410円。
市街地を抜け里から山へ、そして狭隘路を進み雪深い山奥へと、乗り応えのある路線でした。
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積雪は2m近くあろうかと思われる西大鳥界隈。
ここでも除雪作業の真っ最中です。
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バス停目の前にある大鳥郵便局。
「田舎の郵便局」といった風情のある建物です。
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折り返し、西大鳥9:20発のエスモールゆきで戻ります。
雪にすっぽりと覆われた荒沢ダムのダム湖をじっくり眺めつつ。
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帰りの便は合計7人が利用。
大鳥線の単独区間から、かたくり温泉ぼんぼまで老夫婦が乗車。
ぼんぼは朝日地区にある日帰りの温泉施設。入浴で日曜日を満喫でしょうか。
ほか、鶴岡市街に入りご婦人2人、中心部で若い男女2人組の乗車がありました。

(2017.3.27追記)
このほど発表された庄内交通の4月1日付改正によると、大鳥線は平日のみ1往復に。
別途、エスモールから上田沢止めの夜便が設定されます。
朝に西大鳥を発ち、夕方にエスモールを発つダイヤ。
ぼんぼが3月末限りで営業休止となるのに伴い、ぼんぼへの立ち寄りが取りやめになるほかは現行通りの経路で運行されるようです。
http://www.shonaikotsu.jp/local_bus/t009_ootori.html

(2017.4.1再追記)
かたくり温泉ぼんぼへの乗り入れですが、かたくり荘前とバス停名を改め、4月1日から運行のエスモール〜落合線が乗り入れるとのことです。
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