椿　アカセイオウボ（赤西王母）

　
中国に古くから信仰されてゐる西王母（せいおうぼ）伝説があります。
西方の崑崙山上に住み、すべての女仙（女神）たちを統率する聖母です。
西王母は長生を願ふ前漢の武帝に、三千年に一度咲くという仙桃七顆を与えたと言ふ説話があります。

「西遊記」には、孫悟空が西王母の桃園に忍び不老不死の桃を盗む話が出てきます。
淡い桃色でセイオウボ（西王母）といふ茶花の名椿が江戸末期に金沢で生まれました。
この「セイオウボ」の自然実生で、赤くなる椿が見つかりました。

アカセイオウボ（赤西王母）と言ひ、「鮮紅色　一重　筒〜ラッパ咲き　筒しべ　中輪」です。
白く長い筒と黄色い葯の蕊に、鮮やかな赤の対比がとてもすっきりした椿です。
いかにも椿らしい色と姿、大好きな椿の一つですが、今年もきれいに咲いてくれました。



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