mixiユーザー(id:8642293)

2017年02月12日22:29

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「チルドレン」を読んで

普通の人間では出来ない発想での言動を繰り広げる陣内という男とそれに関わる人達との短編集。

陣内は人質であるにも関わらず銀行強盗に持っている猟銃は偽物だろうと詰め寄ってみたり。。銀行強盗は、頭にきて猟銃を天井に向けて発砲することに。。。

陣内以外の登場人物で興味深いのは、その対極をなす、常に冷静沈着な思考をする盲目の青年、永瀬。銀行強盗自体を彼なりに分析したり。

短編集ではあるけれど、それぞれが関係を持った物語で著者もあとがきで述べている通り、長編の体を成している。

作者の伊坂氏の作品はストーリー自体も面白いと思うけれど、所々にちりばめられる言葉には感心する。

例えば、少年ひとりではおとなしく何もしないけれど、少年が複数集まるととんでもないことすることを表すのに、「チャイルドが複数形になると発音が違うチルドレンになる」とか。

大変楽しく読めた小説だった。

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