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2016年12月16日13:30

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2016年10月の新潟市内バス路線利用状況

新潟交通はこのほど、BRT・新バスシステム対象路線の10月期路線別利用者数を公表しました。
http://www.niigata-kotsu.co.jp/noriai/hp/data.html

BRT・新バスシステムのスタートから既に1年が経過しております。
今回公表された10月分は、1ヶ月を通しての利用状況を「BRT元年」の昨年同期と単純比較できる初のデータとなります(9月分は、昨年のデータ対象日数が新バスシステム初日の5日〜30日の26日間のみ。しかも昨年はICカード決済トラブルに伴い2日間の無料運行あり)。

また、この間に昨年12月16日と今年3月26日の2度にわたりダイヤ改正を実施。
さらに今年9月からは、高齢者向け運賃割引「シニア半わり」がスタート。
こうした利便性改善・利用促進策の成否を含む1年間の利用状況の変化が、大雑把ながら目にできるというわけです。

1ヶ月の利用者数においては上記リンク先を確認して頂くこととし、こちらでは対前年同期比の増減率を追ってみます(小数点2位以下四捨五入、手計算につき誤りの可能性あり)。
なおデータはモーニングライナーを除きます。

【新潟市中心部】
BRT/萬代橋ライン -15.3%
C1/県庁線 +0.3%
C2/浜浦町線 +5.5%
C3/信濃町線 -19.2%
C4/東堀通線 -5.1%
C5/西堀通線 -12.3%
C6/八千代橋線 -3.5%
C7/柳都大橋線 +18.1%
C8/新大病院線 +2.6%

萬代橋ラインと信濃町線、西堀通線で1割以上の減少となっています。
このうち萬代橋ラインでは、3月26日実施のダイ改におけるダイレクト便増強で利用者の一部がダイレクト便に転移したこと、連節バス目当ての利用がひと段落ついたこと、また古町でのラフォーレ原宿閉鎖(1月)などが影響しているものと考えられます。
信濃町線についてもラフォーレ原宿閉鎖(1月)の影響が考えられるとはいえ、2割近い減少率。
沿線3高校の生徒数に大きな変化はないようなのですが…。
一方の西堀通線は、3月のダイ改での大幅削減と八千代橋線へのシフトが影響しているように思われます。

一方、利用者が前年同期を上回った県庁線と浜浦町線。
県庁線は3月ダイ改で増便を実施(一部重複の市民病院線から差替え)した影響でしょうか。
浜浦町線では新潟青陵大の学生数増加なども背景にありそうです。
http://www.n-seiryo.ac.jp/about/number/

新設の柳都大橋線と新大病院線は、ともに前年同期を上回る実績。
このうち、柳都大橋線では2割近い利用者増を示しています。
3月のダイ改では増便も実施され、月ごとに利用者の増加が続く好循環をみせました。
入船地区〜万代・新潟駅を短絡する路線として地域住民の間に定着しつつあるようです。
ただ、1便平均の利用者数は前月9月の数値を下回っており(9月10.4人→10月9.7人)、3月のダイ改以降では夏休みだった8月に続く前月割れに。勢いに陰りがみられないよう「次の手」が求められそうです。

【南新潟方面】
S1/市民病院線 -26.2%
S2/鳥屋野線(除く小須戸) -7.8%
S3/水島町線 -3.7%
S4/上所線 +8.6%
S5/女池線 -1.7%
S6/長潟線 +9.6%
S7/スポーツ公園線 +6.2%
S8/京王団地線 -3.6%
S9/亀田線(早通酒屋のみ) -6.4%

南長潟方面の長潟・スポーツ公園両線とも前年同期を上回る利用者数となっており、イオンモール新潟南への買い物利用や鳥屋野潟南部地区の各施設へのイベント利用など、バス利用の定着がみられつつあるように感じます。
事実上の新設路線である上所線も、利用者数は前年同期を上回りました。
こちらも月ごとに利用者数の増加が長らく続き(10月の1便平均は前月割れ)、沿線住民の間に定着しつつあるように感じます。

再編前と比べ利用者数が激減した女池線は-1.7%と、激減傾向はひと段落。
一方で県庁線増便の影響もあってか、鳥屋野線は-7.8%と高い減少率になっています。

【西新潟方面】
W1/有明線 -1.5%
W2/西小針線 -1.5%
W3/寺尾線 +14.6%
W4/大堀線 +8.5%
W5/小新線 -7.0%
W6/千歳大橋線 -48.0%
W7/大野・白根線 -8.9%
W8/味方線 -6.5%

3月にダイレクト便が拡充された寺尾・大堀の両線では、前年同期を上回る利用者数に。
各線単独区間のバス停利用者数にも、3月以降の増客傾向が現れています。
https://www.city.niigata.lg.jp/kurashi/doro/kotsu/newsystem/sonota/h28data.files/1611kougai.pdf

ダイレクト便効果に加え、シニア半わり実施でBRTとの乗り換えに対する負担が下がったと感じる高齢者層が積極的にバスを利用するようになったのかもしれません。今後の利用状況が気になるところです。

一方、小新線や大野・白根線、味方線ではそれぞれ利用者数が対前年同期5%以上の減に。
特に大野・白根線では、3月にダイレクト便を大幅に拡充したにもかかわらず。
また味方線では先月19日改正で本数削減に踏み切っていますし、大野・白根線と味方線の沿線にあたる黒埼地区では県内高速バスの鳥原バス停でも巻線の廃止で停車本数が削減。
来年1月発表の10月期バス停別利用者数で詳細を追う必要があるものの、これら西区黒埼地区・南区でのバス利用者数の減少と本数削減は深刻な事態といってもよさそうです。
来春改正でのダイヤのテコ入れだけに限らず、沿線地域を対象にした何らかの利用促進策・バス優先策の実施が急務でしょう。特に大野・白根線は10月の遅延3分以内達成率(目標達成率)がワーストの62.6%ですし。
http://www.niigata-kotsu.co.jp/noriai/hp/data/teiji2810.pdf

ほか、もともと利用者の少ない千歳大橋線は3月の本数激減を受けてか利用者数も激減。
有明・西小針線は微減となっています。

【東新潟方面】
E1/臨港町線 +1.5%
E2/空港・松浜線 -1.2%
E3/河渡線 +6.5%
E4/大形線 +1.1%
E5/牡丹山線 -0.4%
E6/竹尾線 +6.3%
E7/はなみずき線 -2.0%
E8/石山線 -5.6%

河渡線や大形線、竹尾線は前年同期を上回る利用者数。
既に大堀・寺尾線で触れたように、3月以降は増客傾向が強く現れています。
以前日記でも触れましたが、「BRTショック」で前年を大きく下回った昨年10・11月にあっても利用者の激減に至らなかったバス停が沿線で散見されています。そこに3月以降の全体的な利用者増が上積みされ、増客傾向の継続につながったのでしょう。

臨港町線は、3月26日のダイ改で閑散時間帯の削減や沼垂地区でのダイレクト便拡充が実施されたにもかかわらず、利用者増を達成。
牡丹山線や空港・松浜線も微減にとどまり、-5%台の減客となった石山線を除き健闘しているように感じます。

【その他地区】
青山循環線 +38.3%
黒鳥線 +48.2%
赤塚線(コミュニティ佐潟バス) +6.6%
芋黒線 +77.6%

前年同期と比べて際立った利用増となったのは、これらの路線なわけで。
特に芋黒線は3月ダイ改で増便を行ったのが功を奏したようで、新潟医療福祉大のスクールバス補完という役割を見事果たしているようです。
青山循環線は、イオン新潟青山店への買い物バスとして沿線住民の間に定着。
黒鳥線の利用者増で思いつく要因って何でしょう?

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