歳なのかまわりがかすんでみえる。目のせいかとおもったが
どうもそうではないようだ。
薄明かりのなか、手の先のなにもかも、まるですりガラス越しの
光景である。
多摩川もすっぽり霧におおわれている。橋を渡るクルマの
ヘッドライトがぼうっと鈍く浮かび上がる。
走るのもままならないという霧にすっぽりとじこめられたことは
幾度かある。峠越えの街道だったり、奥深い山道だったり、
高所のダムサイトとか。
遠くの自然のなかではさほど珍しいことではないのかもしれないが、
東京近辺にいてはそうざらにはない。
温度差があるということなのかもしれない。暖かい朝である。
空気の乾燥もやわらぎ心地よい晩秋の夜明け、最近なかったことだ。
ささいなこと、いや大気の変化ひとつが暮らし向きの機微を左右する。
金はなくとも心は錦ってね。。。。。。。
ログインしてコメントを確認・投稿する