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2016年10月24日10:57

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俺の秋3連休〜岩手・宮城へ(2日目/盛岡市内)

前回はこちら。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1956288354&owner_id=23509930

2日目、10月18日の朝。
盛岡の街は濃い霧に包まれました。
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で、訪れた先は市街地の北部にある松園バスターミナル。
10年ぶりに、松園ゾーンバスを試乗してみることに。
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盛岡市は、バス交通活性化のための整備費用に対する国の支援制度「オムニバスタウン」を活用するにあたり、その目玉策として「ゾーンバスシステム」を導入しました。新潟市のBRT・新バスシステムに近い考え方で、都心部と郊外の乗り継ぎ地点までの間を幹線バス、乗り継ぎ地点から周辺の各地区までを支線バスとして役割分担。乗り継ぎ地点で乗換が発生するものの、運行効率の向上によって増便が可能となり、定時性の向上も図られるという施策です。

松園地区では、盛岡駅・盛岡バスセンター〜松園バスターミナルを幹線バス、松園バスターミナル〜松園ニュータウン(本年9月末の住基人口15,664人)内各地域を支線バスとして運行。松園バスターミナルはその乗り継ぎ拠点として整備されたものです。幹線〜支線間は通し運賃が適用され、現金精算でも乗り継ぎ券方式で対応しているのが注目点。またニュータウン内では100円均一運賃となっています。幹線・支線とも、岩手県交通によって運行されています。
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同市ではこの松園地区を含め計3地域で「ゾーンバスシステム」を導入。
松園地区では導入直後(2001年7月から実証運行、翌年5月より本運行)の数年にわたり利用者の増加をみましたが、他の2地域では並行する鉄道との競合などから苦戦を強いられ、ほどなく支線バス網は崩壊。残った松園地区では、2012年10月には支線バスの経路を日中と朝夕に分離したうえ、フリー降車制度を試行するなど改善に努めましたが、4月4日に実施されたダイヤ改正で様相は一変しました。

幹線では、支線との直通運行が大幅に拡充されました。
上田線(盛岡BC〜松園BT) 往路85本(うち直通54本)・復路90本(うち直通51本)
駅上田線(盛岡駅〜松園BT) 69往復(うち直通は往路33本・復路48本)
*いずれも平日。往路は松園方面、復路は都心方面。別途、金曜往路のみの深夜バス各1本

支線も、日中と朝夕の経路が再統合され、ほとんどが幹線2路線との直通運行に。
Aコース 27本(全便直通)
Bコース 27本(全便直通)
Cコース 15本(直通便なし)
団地循環 右回り10本・左回り13本(全便直通)
中回り 往路58本(うち直通33本)・復路60本(うち直通44本)
下回り 往路23本(うち直通2本)・復路27本(うち直通5本)
*いずれも平日。A・Bコースは平日のみ運行

支線のCコースと下回りを除き、幹線・支線とも半数以上が相互直通便。
新たに直通運行となった便は51本にのぼり、見方によってはゾーンバスの「形骸化」とも。
もっとも、ゾーンバス導入当初から乗り換えへの不満は高齢者層を中心に根強かったとか。
http://www.city.morioka.iwate.jp/kurashi/douro_kotsu/tdm/1001834.html

しかし、7時半頃にバスターミナルで観察する限りでは、支線からの盛岡駅ゆき→幹線へのバスセンターゆきに数人の通勤通学客が乗り換えるなどの光景もみられ、必ずしもゾーンバスシステムが機能しなくなったわけではなさそうです。急ぎたい人は乗換、急がず座り続けたい人は直通という利用傾向の棲み分けもみられているように感じました。
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ちなみに、支線A・Bコースでは方向幕の色分けが実施されており、興味深いです。
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本来なら支線にも試乗したいところですが、あいにく時間がありません。
そこで、都心ゆき朝2本が設定されている上田線急行【332】に試乗します。
松園バスターミナル7:45発の盛岡バスセンターゆきは、支線Aコースからの直通便。
既に満席の状態で到着です。
車両は岩手200か1446(日産ディーゼルKC-UA460KAM 、元・西武バス)で、盛岡都心循環「でんでんむし」の専属。「でんでんむし」の盛岡駅始発は9時以降なので、その送り込みを兼ねた運用なのでしょう。
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別の支線からの乗換客もあり、およそ7人が乗車。
乗客29人(立ち客8人)をのせて出発です。
高校生の姿はなく、ほぼ全員が通勤客というのも特徴的。

急行便は、都心部に入った盛岡中央郵便局前までノンストップ運行です。
片側2車線以上の区間ではバス専用レーンが設けられ、一般車両の遵守度も高い様子。
PTPS(公共車両優先システム)による優先信号も導入され、ノロノロ運転が続く一般車両の車列の脇をバスは比較的スムーズに進みます。

その先、片側1車線区間もバス・タクシー専用。
しかし、松園発7時台で24本(途中始発便含む)という高頻度運行区間。
前走のバス数台(松園BT7:40発の各停バスセンターゆきなど)が急行通過バス停で停まるたびに足止めを食らい、追い越すこともできずなかなか先へ進めません。
おまけにJR山田線の踏切で列車につかまってしまい…。
急行の速達性向上には課題がありそうです。

都心部へは5分以上の遅れ。
各バス停での降車状況は、こんな具合です。
盛岡中央郵便局前 -14
中央通一丁目 -4
県庁・市役所前 -4
総合福祉センター入口 -3
盛岡バスセンター -4(所定8:10着)

9月末で閉鎖された盛岡バスセンター。
現在、のりばは隣接の待機場に設けられた仮ターミナルと、路上の各バス停に分散。
案内所は近くの商業ビル「Nanak」(旧・中三盛岡店)内に移転しています。
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その旧バスセンター棟。
閉鎖前のお名残訪問は果たせなかったものの、取り壊し前の姿を目にすることができました。
(解体工事は20日から始まったとのこと)
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1960年の開業当初はモダンといわれたであろう、バスセンターのフォントたち。
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路線図はそのまま残っておりました。
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施錠された出入口扉から中の様子を。
目を閉じると、食堂からの美味そうな匂いと、バスを待つ人たちの息遣いが…。
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そして発着所。
バスのアイドリング音が今にも聞こえてきそう。
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盛岡入りの度に必ず訪れた、味のあるバスターミナル。
しっかりと記憶を脳裏に焼き付けます。
56年間、本当にお疲れ様でした。

続きはまた次回。

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