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2016年06月16日15:21

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2016年 6月 9日(木) ロングバラ・フェスティヴァル・オペラ 「タンホイザー」

ガトウィック09:10発のレディング行きで10:23レディング着。10:52発のヘレフォード行きで11:56モートン・イン・マーシュ着。ハイ・ストリートのホワイト・ハート・ロイヤル・ホテルにチェック・イン。由緒のありそうなホテルだ。14:20にタクシーが来たが、すでに2人乗っていた。ということは乗り合いで、ロングバラまで£5.00で済んだ。帰りのピック・アップ場所をドライバーと打ち合わせる。今日の席はオーケストラのK14、ほぼ真ん中の席で£105.00。正面のレッド・ドアから入る。
演出 アラン・プリヴェット、デザイナー Kjell Torriset、照明 ベン・オルメロッド、指揮 アンソニー・ネグス。タンホイザー ジョン・トレリーヴェン、ヴェーヌス アリソン・ケッテルウェル、ヘルマン ドナルド・トムソン、エリザベート エリカ・メーディ・ジョーンズ、ヴォルフラム・フォン・エッシェンバッハ Hundssonrólfur Saemundsson、ヴァルター・フォン・デア・フォーゲルヴァイデ ジュリアン・フバード、ビーテロルフ スチュアート・ペンドレッド、ハインリッヒ ブライアン・スミス・ウォルタース、ラインマル・フォン・ツヴェーター チャールス・ジョンストン、若い羊飼い キアラ・ヴィンチ。 ロングバラ・フェスティヴァル・オーケストラ。
チェアマンのマーティン・グラハムがちょっとスピーチした後、拍手無しで演奏が始まる。舞台上には椅子が一つ、そこにタンホイザーが座っている。エリザベートと思われる人物が現れて手紙を渡すが、彼は何やら書物を参照しながら書き物をしていて彼女を邪険に扱う。前奏曲が終わるとブランコに乗っていたヴェーヌスがしきりに引き留めるのを振り切って、タンホイザーはヴェーヌスベルクを去ってゆく。舞台後方ではヴェーヌスたちが踊っているが割とあっさりしたものだった。ヴァルトブルク城近で通りかったったヘルマンやヴォルフラムと再会し、彼らにしきりに城に戻るように勧められる。自分の罪の重さを考えるとその申し出を受け入れられないが、ヴォルフラムのエリザベートが彼の帰りを毎日祈って待っているとの言葉に、遂にヴァルトブルクに帰ることを決意する。この公演で唯一名前の知られているタンホイザーのジョン・トレリーヴェンが低調だ。一方その他のリソン・ケッテルウェル、ジュリアン・フバードやブライアン・スミス・ウォルタースは素晴らしい。
第2幕。ヴァルトブルク。舞台正面に奥へ続く階段。両脇にはさらに高いスタンドが中央を向いて相対している。中央にはX字型の演壇。舞台両側には椅子。この第2幕でも奇をてらわない演出が続き、タンホイザーを除くと皆素晴らしい。
第3幕。ヴァルトブルク城近くの谷。舞台に映画のスクリーンのような白の長方形。中央天井から枯れ枝が下方に落ちている。舞台左手には色鮮やかな真紅の布が舞台に垂れ下がっており、その前に金属製のはしご。右側客席通路からローマから戻ってきた巡礼たちは登場する。その中にタンホイザーがいないことに悲嘆したエリザベートが、自分の死をもって神に彼の許しを請おうと決意し、ヴォルフラムは彼女を翻意させようと試みる。彼女が去っていくとヴォルフラムが歌う「夕星の歌」が実に素晴らしい。そこにタンホイザーが現れ、教皇に許しを乞うたが自分一人が許されなかったのでヴェーヌスベルクに戻ろうとさまよっていたのだと話す。タンホイザーが呼びかけるとヴェーヌスが現れ、彼女は彼を引き留めようとするヴォルフラムを阻止しようとする。そこにエリザベートの葬列が香を焚きながらやってくる。とヴェーヌスベルクは消滅する。会場は香のにおいに包まれ、平安の中に幕を閉じる。
アンソニー・ネグスは良くオーケストラを把握し、またアラン・プリヴェットは感動的な舞台を作り上げた。そして若手中心の歌手陣は自分の最高の歌唱を披露してくれたようだ。ジョン・トレリーヴェンも第3幕は持ち直した。ロングバラのワーグナーはやはり見続ける価値が大いにある。
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