非常時下、それでも酒場探訪

きょうは寒かった。いやまだ寒いの継続中。
まるで真冬のようなとか言うけれど、今年の冬はさほどの厳冬
ではなかったと記憶するので、本日は異常な寒さということになる。

９・１１の特集を見ていた。いまだに帰宅ならないゴーストタウン
楢葉町。特別に中継が許されたとかで現地からの生中継を
見ていると、背景を雪が舞っている。
そういえばあの日、東北のどこやらは吹雪の中を津波が渦巻いていた。
たしか東京は晴れていたけれど、東北は寒い雪の日だったんだなあ。

都市機能が一時崩壊した3月。いかに過ごしていたか記憶はすでに
忘却の域だけれど、そんな日々のことを思い出すのは危急の折りでも
店を開けている酒場のいくつか。

あの震災の日、池尻大橋の寿司屋は浮世の大騒ぎとは無縁のように
寿司を握っていた。
二、三日経って訪れた渋谷の佐賀料理の酒場は、なにもないんですけど
と言いながらもあれやこれやつまみに出し、あの日はどうしたこうした
話しは飛び出すが、いずれも落ち着く先が暗くなった。

人形町の酒場、新橋の酒場、恵比寿の酒場、どこも電気がついていた。
都内は停電がなかったのだ。
多少の不具合はあったようだけれど、おおむね店の中には平安があった。
被災地は想像もつかない恐れと悲しみにあったというのに、
よくもまあ不埒な輩だったんだねえ、アタシは。。。。。。