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2015年09月30日17:58

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自根樹(Fran​c de Pied)ワインを味わう会

【2015年9月30日】

自根樹(Franc de Pied)とは、台木に接木をせずに、自らの根で生育しているぶどうの樹のことで、当ワイン会は、その果実からできたワインを味わう企画です。

ヨーロッパでは19世紀後半にフィロキセラ(ぶどうの根から樹液を吸いこぶを作る害虫)によってぶどうの樹が壊滅的な打撃を受け、それ以来フィロキセラに耐性のあるアメリカ産の台木に、ヨーロッパ品種のぶどうを接木して、栽培しています。
現代のヨーロッパ品種の樹は、例えるなら上半身と下半身が別人の樹のため、その果実の風味は、本来のヨーロッパ品種の果実の風味とは同じでないことは、容易に想像できます。
そこで、昔ながらの風味を求めて、敢えてアメリカ産台木を使わずに、直にヨーロッパ品種を栽培することに挑戦している生産者が、少数ながら存在します。
直植えの場合は、フィロキセラが現れれば枯れてしまうので、大変リスクが高い試みです。

今回のワインの生産者は、ロワールのAnjou地区にあるDomaine Philippe Delesvauxで、フィリップとキャサリンという情熱的なご夫妻が、11haの畑で究極の自然派ワイン造りに挑戦しています。
(生産者のHP、仏語)
http://www.ve2f.com/domaine-philippe-delesvaux/
(インポーターの生産者紹介、日本語)
http://www.dis-export.com/domaine_philippe_delesvaux.html

彼らは、11haのうち1haに、自根樹(Franc de Pied)のシュナン・ブランを栽培しています。
自根樹の樹齢は15年なのですが、極めて成長が遅く、樹齢3年くらいのアメリカ台木の樹と同じ大きさです。
また、果実の収量も極端に少なく、1haの畑からワインは3樽(900本)しかできないとのことです。 (7hl/haの計算になります。)
まさに採算度外視のマニアックなワインです。
この自根樹ワインは日本には輸入されておらず、私は航空便で特別に送ってもらいました。

場所:中央区銀座のフレンチ
人数:21名
会費:12,900円(食事7,350円を含む)
ワイン:
1) 2013 Anjou Blanc Fueille d'Or, Philippe Delesvaux x3本
2) 2013 Anjou Blanc Chenin Franc de Pied Authentique, Philippe Delesvaux x3本
3) 2012 Anjou Blanc Chenin Franc de Pied Authentique, Philippe Delesvaux x3本
4) 2010 Anjou Blanc Chenin Franc de Pied Authentique, Philippe Delesvaux x3本
5) 2008 Anjou Blanc Chenin Franc de Pied Authentique, Philippe Delesvaux x3本
6) 2011 Coteaux du Layon Saint-Aubin Les Clos, Philippe Delesvaux (500ml) x3本
7) 2011 Coteaux du Layon Selection de Grains Nobles, Philippe Delesvaux (500ml) x3本
上記のうち、2〜5が自根樹のドライワイン(白)です。
1は、アメリカ台木樹の、ドライワイン(白)です。
6と7は、アメリカ台木樹の甘口ワイン(白)です。

個人的な好みでは、
☆☆☆  6,7
☆☆    1,2,3,4
☆     5 
でした。

シュナン・ブランは、あまり飲む機会がありませんが、やはり甘口のワインの方が、より魅力的に感じました。
自根樹のワインは、4ヴィンテージとも、異なった個性を持っていました。


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