メガネ二郎

マスターが三代目に代替わりした松二郎。
二代目ナベの異動、そして間を置かずに三代目メガネの就任。なんでもここ一ヶ月間は、行列３０人だの、１時間半待ちだのと「並ばずに食える直系」を持って鳴る松二郎の名誉が著しく損なわれているらしい。しかも、現在は１日１００食制限との情報も流れている。
実際どうなのよ？
行くだけ行って自分の目で確かめてみるか。大行列だったら諦めて「藤助」で蕎麦をすするのも悪くない、と小雨模様の中、伺ってみた。

何の事はない。行列数人の平常運転であった。
結局、混むのは閉店・開店の節目の時だけか。普段は来店しないラオタが「情報」を食いに来る時期だけという事だな。ご苦労なこった。
しかし、この日も残念ながら、巡回ジロリアンと思われる二人組が来訪していた。私に着席を促したり、助手店員に「＊＊さん、来てました？」と話しかけたりと、我が物顔で店内に居座っていた。まったく。

さて、三代目マスターに就任したお馴染みのネガネ君。
助手時代から「仕事が出来る」と評価は高かったが、晴れてマスターとなり、仕事っぷりに磨きがかかった。

正直、驚いた。
動きに無駄がなく正確。キビキビと小気味よく調理をこなす。新人の動きではない。既にプロの動きを身に着けている。歴代マスターのデビューでは、文句なしの一番だ。初代マスター蝶野が麺上げを失敗してオロオロしていた頃を知っている身としては、なんとも頼もしい。

さて、麺が上がり、お好み注文のタイミングがやってきた。
二代目ナベ時代は「ヤサイマシマシニンニクアブラ」で通していたが、他のお客の配膳を見ると「ヤサイ」でかなりな量のヤサイが盛られている。加えて、以前は卓上に置かれていた醤油ダレがなくなっている。従いまして．．．

ヤサイニンニクカラメアブラ

つまりは「全部」である。一通り眺めてから食らいついてみる。
うまい。スープうまい。ヤサイうまい。ニンニクうまい。チャーシューうまい。そして、麺が強烈にうまい！
モチモチと弾力がありながら、スープ、アブラを良く吸う。これだけの麺は、実力上位の直系店の中でもトップクラスに位置するのではないだろうか。これで、「麺やわ」を注文して私好みの「デロデロ麺」にしみたら．．．
麺を頬張りながら、こんな事を夢想していたら、更に胃液と唾液が分泌されてきた。次回は「麺やわ」必須注文であろう。

メガネ君、恐るべし！
末永く頑張ってください！