新宿登山

まだ８月だというのに、すっかり秋めいて来た。このまま秋になってしまうのだろうか？
夏が早目に去りゆくのは寂しい事ではあるが、この天候はむしろ歓迎すべきだ。
ここ十数年というもの、９月どころか１０月に入ってもまだまだ暑く、１１月を過ぎてやっと涼しく成ってきたか？と感じる間もなく、冬が到来している。秋が殆ど無い、のだ。四季の女王たる秋が殆ど来なかったのだ。今年の天候が本来あるべき天候なのだ。

この天候ならば、９月のシルバーウィークの登山が楽しめる。
今年は奥秩父の乾徳山を予定している。登山ツウの知り合いに言わせると、山道あり、草原あり、鎖場あり、とコースがバラエティに富み、山頂からの眺めも中々に素晴らしく、お勧めの山だそうだ。

さて、そうなると、今から足慣らしをしておく必要がある。早速、仕事帰りに職場近くの「山」に登りに行った。
新宿からほど近い（ていうか駅前）好立地のおかげか、登山口に着いてみると、登山客で一杯だ。

若い男女のアベックばかり。ひげ面のむさい山男など一人もいない。

五合目を過ぎると、今流行りの山ガールだらけだ。登山も随分と華やかになったものだ。

頂上が見えてきた。

しかし、ここから中々先に進まない。頂上ですっかり寛ぎ、写真を撮っているのだろうか？
若い女の子達が多くなって登山が華やかになったのは歓迎すべきだが、こういう弊害も出てくる。おいおい、マナーを教育する事が必要だろう。

頂上に着いてみると、ラーメンを販売していた。殆どの登山客が麺を啜っている。苦しい山道を登り切った後の、ラーメンは実に美味い。私も食べてみよう。
う〜む。塩ラーメンだけか。しかも一杯￥８３０と中々いい値段を取る。まあ山小屋ラーメンなら仕方ない。材料を山頂まで運ぶ人件費がかかっている。空気も薄く、ガス代もかさむ。

うむ。山小屋ラーメンにしては良い出来だ。ちゃんとダシを取って、大盛りも無料だ。
山頂で採れたミョウガが効いてやがる。チャーシューでなく、さつま揚げが載っているのは致し方なしか。
思いの外、うまいラーメンだった。しかし登山では、塩でなく醤油ラーメンを食いたいものだ。