mixiユーザー(id:15588239)

2015年08月05日07:07

462 view

パッサッジョ 2

パッサッジョは、
バス    一点 ド 〜 レ
バリトン      レ 〜 ミ
テノール      ミ 〜 ファ♯
アルト・メッゾソプラノ・ソプラノ は それぞれ 1オクターヴ上
ソプラノが 二点 ミ 〜 ファ♯
  (リリコ・スピントが E あたり、レッジェーロが Fis あたりです)

もし、これに当てはまらない場合、声種を間違えていることも考えられます。
例えば、ミ・ファ をアペルトで出せる自称バリトンは、本当はテノールだったり・・・

発声を勉強する時、先生も生徒も、音量のあるしっかりした声を目指したくなりますね。
響きの柔らかさを犠牲にしても、大きな声を出すことで 上達したような錯覚をおこしがちです。
でも、音量を求めると パッサッジョは難しくなります。
(押して、ノドに余分な力が加わって、声は浅い・明るい響き、ノドが閉まった声になります)

高音のもう一つの間違いは、ファルセットです。
ファルセットは使っちゃダメです。

パッサッジョは、口を小さく閉じて、母音を暗めに出します。
こうすると 聞いている人には、明るい開口母音に聞こえて 音色が揃います。
パッサッジョの出し方は、人によって全く異なるので、一人一人実際に声を聴きながら解決方法をみつけるしかないと、Antonio Juvarra先生はおっしゃっています。
万人向けの処方箋はないそうです。


意識せずに ノドの筋肉(輪状甲状靱帯の筋肉)が縮まるようになるために、ユヴァッラ先生は、アクート(高音)を <I> の母音で練習することを勧めています。

高音:母音は、すべて閉口母音にします。
パッサッジョから咽頭は少し下に下がります。指で触って、確認してみて下さい。
ファルセットの時は、下がりません。

パッサッジョでノドの奥が広くなると、舌は少し盛り上がる感じになります。
舌は、いつも平らに下に広がった状態を保たなければならないと思っていると、パッサッジョ・高音がうまくいきません。
パッサッジョから上は、コペルト(かぶせて)・母音を閉じて・暗く、です。
(高音は、母音を開けて・明るく、って教える先生が多いですが・・・)

☆パッサッジョの練習
下から上に上がるヴォカリーゼではなく、上から下りる形(ソ・ファ・ミ・レ・ド・みたいに)で練習して下さい。
均一な音色を作ること、流れるレガートにも役立ちます。
練習は、パッサッジョのところだけを何度か、アペルト(開)とコペルト(閉)を互い違いにやってみて下さい。
ピアノ P (小さな音量で)、柔らかく
軟口蓋が少し下がる・頭声の割合が増える・・・などの変化が、考えなくても自然にできるようになるまで練習します。
母音を閉じること、かぶせることを、ただ母音をA →O E→U O→U にして、つまった声や叫び声になることと勘違いしないように・・・
胸声の正しい使い方ができていない(中音域が間違っている)場合や、響きを前に(マスケラに響かす)もってこようとする方法が間違っていたり、口蓋・ノド、舌、口の間違った開け方・位置で、本来の持ち声よりも暗く響きを作っていたりしている場合(これらが原因でパッサッジョができない)、鼻腔に響かせる練習が役に立ちます。
鼻腔の響きに関しては、良い点と悪い点があって、問題があるのですが、ここでは、便宜的・一時的に、パッサッジョの感覚をみつけるために使います。

口を閉じてハミング、舌は軟口蓋に付ける・・・鼻の響きが最大
この最大の鼻の響きのまま口を開ける
舌を上あごに付ける  はずす
軟口蓋を上げる  下げる
舌(先でなく、少し後ろの方)を少し上げる

こうやって、鼻に持っていく響きの量を調節してみて下さい。

<N>を母音の前か後につけると、鼻の響きになります。
an , en , in , un , on , na , ne , ni , nu , no

少しだけ鼻の響きを使う練習は、マスケラにくる響きの位置がわからない初心者には、役に立ちます。
パッサッジョの感覚をみつける訓練には、最大限の鼻の響きを使います。
ド・ミ・ソ・ド・ソ・ミ・ド
1・3・5・8・5・3・1  のアルペッジョの形のヴォカリ−ゼ
NO NO NO NO NO NO NO

Nを強く・速め・スタッカートで  4つ目の一番高い音にアクセント
ブレスを取らないで、何度か繰り返す
Oの母音を鼻の方向に縦に感じる
高く・軽く・頭の響きを感じながら

あくまでも、パッサッジョのための一時的な練習で、この響きは歌の中では使いません。
軽めに出すこと・鼻腔の響きを使うことで、ノドは保護されています。壊すことはありませんから、この練習で、音域の一番高い音まで出して下さい。

でも、これで高音が出来上がり・・・ではありません。
正しい高音は、これに、十分な正しい支え・ノドのリラックス・焦点の合った、マスケラの響き が必要です。



13 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2015年08月>
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     

最近の日記

もっと見る