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2015年08月04日10:05

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暑い朝のおっさん

 日課の朝顔の水やりをした後、なんということもなく道に下りて、100円コンビニに向かう。

 早稲田通りの手前、その坂を登りきると、エゾギクという味噌ラーメンがおいしいラーメン屋がある。外から植え込みと金魚の水槽が見えるレトロなアパートがあるあたり。
 
 ステテコ地みたいな薄いシャツとズボン姿のオヤジが立ってて、道を見下ろしてる。その姿になんとなく視線を向けてしまう。にじみ出てるものがあるのですよ。
 その視線の向こう。道の上にタバコが落ちててぺしゃんこにつぶれてる。つぶれてるけどちゃんとそろった1本。もったいない?おっさん、ひょいとしゃがみ、ぺちゃんこのたばこを手に取ってごく自然に左の耳の上に挟み込んだ。もう日差しも強く、ミンミンゼミがみーんみーん。
 なんか久しぶりに見る光景のような。競馬場とかで赤鉛筆を挟んでるおっさんがいますよね。あんな感じ。

 おっさんを後にして、道を渡り、100円コンビニでオレンジジュースとアップルパイを買う。店内が涼しくて、しばらくぶらぶら。この涼がうれしい。僕の前の客がお金を払わず(忘れて)レジを済まそうとしてる。店員さんが,一瞬の間があってえっという顔。客は笑いながら500円玉を出す。みんな疲れてんなー。

 早稲田通りを戻り先ほどの坂を下ってしばらくの右に公園がある。
 おっさんがいた。
 ベンチに座って食パンとパック入り飲料の朝ごはんらしい。左耳が向こう側なのでタバコを挟んでるかどうかわかんないけど、食事の後にゆっくりと楽しむのだろうか。
 ホームレスという風でもなかったけど、“板についてない”ということなのか。ホームレスになりたて、初めての夏だったらつらい夏だねー。

 しばらく歩いて思い出す。つい昨日のこと、この公園の先、新目白通りに下りる階段があって、このおっさん昼日中、日陰ではあったけど仰向けに寝っころがってた。ここはゆるい階段の幅が広くて、体を斜めにするとねっ転がれる。日陰じゃなかったら行き倒れに見えたかもしんない。同じ服装だったから思い出したのだ。

 最高気温35度超が続くのはつらいなー。他人事ではありません。

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