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2015年06月24日01:34

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004 おじや☆ダンス 3/

レーヴェル (鍋のぞき)あらあら、空っぽ! いったい何杯食べたの?
ぷーこ (寝たまま)がうう。
レーヴェル ニンゲン語でね。
ぷーこ 八杯。
ぽんこ えーすっごぉい! ウチなんか十二杯だよ。
ぷーこ おメーの方がすごいだろっ。
ぽんこ あ、そーか。うー、喋るのもキツイ、ばた。
レーヴェル (いまさら驚き)あななたち、何その、お腹!
ぷーこ イヤこれは元からで。
レーヴェル でぶなの?
ぷーこ 妊婦なんですっ。
レーヴェル (土方で)カアちゃんのためならえんやこら、よっさぁどっせい♪♪
ぽんこ ブー、その人夫じゃない。
レーヴェル 妊婦って、つまりあの。
ぷーこ ほかにどのニンプがあんの。
レーヴェル がっちょんがっちょんがっちょん。
ぷーこ ブー、それはポンプ。
レーヴェル でも、あーたら、中学生ではないの?
ぷーこ (曖昧に)まあ、そんなとこね。――昔のことさ。
レーヴェル 男は? 逃げた、それとも産もうって?
ぷーこ (遠く)んー…。
ぽんこ (ひそひそと、レーヴェルに)オトコ、ない、ない。
レーヴェル え。
ぽんこ ショジョカイタイってぇの。
レーヴェル …マリアか、焼け跡の!
ぷーこ (ふと、戻り)焼け跡の? まぁ、いってみりゃそうね。いつのまにか、世界は焼け跡みたいになっちった。そんで、あたしたちがやってきた…。
レーヴェル (ひとり)ソイツラヲ始末スルノガ俺タチノ仕事…。
ぽんこ え?
レーヴェル な、何でもないの。秋風のいたずら、うふ。
ぷーこぽんこ 気持ちワリぃー!
レーヴェル と・こ・ろ・で…。
ぷーこ はあ。
レーヴェル (揉み手して)そろそろその、お会計をば。へへへ。
ぷーこ …やば。
ぽんこ なぁに?
ぷーこ (ひそひそと)おアシ、足らんかも…。
ぽんこ (ひそひそと)へ、そお?
レーヴェル えー、ご破算で願いましてはパチパチパチ。
ぷーこ (素速く)五円!
レーヴェル えっ?
ぷーこ …がありまして、このたび私ども、ともに旅立つことになりました。
レーヴェル (つい、ノッて)おめでとう、あさ子君、おめでとう、けぃ子君。同僚として僕ぁ、うれしいよ。
ぷーこ 紙吹雪。バー。
ぽんこ ドライアイス。ドー。
レーヴェル 泣き女。ワー。
ぷーこ じゃ、そういうわけで。(行こうと…)
レーヴェル だが、立てまい。
ぷーこ う。ぬ。(じたばたするが、ハードボイルドで)く、こんな時にお腹がいっぱいだなんて…。
レーヴェル まあゆっくりしていったら?
ぽんこ (アホなので)はーい。
レーヴェル 美味しかった?
ぽんこ 牛まけた!
レーヴェル なんだて。
ぽんこ うまかった。
レーヴェル じゃあ、ご計算…、
ぽんこ ちょいまーち!

と、ぽんこムリヤリさえぎって、ひとり歌う。「うし」。

♪ (ごはんのあとに
  おこたでねたら
  らいねんうしになる
  それでもいいの?)

 ぼだいじゅのかげ
 うでまくらして
 おしゃかさんひるねした
 みるくをのんで

 ぼんやりよぞら
 くもながめてる
 ひまらやにいるうし
 それならいいな

ふたり(ぷーこも便乗)、アイドルのように一礼。

レーヴェル (つい、ノッて)きゃー! ひー! 素敵イィッ!(黄色い声)
ぷーこぽんこ (そのまま引っ込もうとする)
レーヴェル (ハッと気づき)おい、どこ行くっ。
ぷーこ ちっバレた。こうなりゃ仕方ねえや、逃げろぽん。
ぽんこ (投げキスして)ばいちゅッ。
レーヴェル (ゆっくり)待てえい。逃げてはいかあん。
ぷーこぽんこ (つい戻ってきて柔道のように)ウオッス。っつぁーす。うしたあ。あれ?
レーヴェル お帰りなさい。
ぷーこ ?? いけね、逃げるよ。
ぽんこ (両手で投げキスして)ほンにゃらちゅッ!
レーヴェル (ゆっくり)逃げてはいかあんといっておるのだーあ。
ぷーこぽんこ (つい戻ってきて相撲のように)いーっす。ごっつぁんでえす。(シコ踏んで弓とってパーンと腹たたき)東海大相撲高校、どすこいどすこい。あれれ?
レーヴェル (にやにやして)お早いお戻りで。
ぷーこ …どういうことだ?
レーヴェル こういうことよ、アンタダレ?
ぷーこ ぷーこさ。
ぽんこ (同時に)ぽんちゃん。
レーヴェル (ぷーこをビッと指し)チガウ。
ぷーこ (つい口をついて)ソウダチガウ。
ぽんこ え?
ぷーこ そういえば違うんだった。(レーヴェルに)で、誰だっけあたし?
レーヴェル モンローだ。
ぷーこ ア、ソウソウ。(ついグラマラスに歩く。ポーズ)オウ、モウレツ!
ぽんこ …色っぺえ! んじゃんじゃ、あたひは?
レーヴェル あんたはカツオブシ。
ぽんこ 途端に、ごろん。(カツブシになる)
レーヴェル しかも削ったやつ。
ぽんこ かっしょんかっしょんかっしょん。(削られたつもり)
レーヴェル さらに熱いごはんの上にっ。
ぽんこ (ちりちりになる)ぎゃー。
レーヴェル そういうわけ。分かった?
ぽんこ 分からーん!

ぷーこ、慌てて胃の中のものを吐こうとする。

ぽんこ 姉ちゃん、どひたのん。
ぷーこ (キッとして)さっきのスープの中に、何か、入れたろ、ゴホゲホ。
ぽんこ えっ。
レーヴェル フフ、ご名算。
ぷーこ (ぽんこに)早く吐いちゃうんだ。早く!
ぽんこ そっか!
レーヴェル 吐くな。(ビッ)
ぷーこ ソウダ吐クナ。
ぽんこ うす。(やめる)
ぷーこ ??…イヤ、そうじゃなくて、
レーヴェル 絶対吐くなよ。
ぷーこ ソウダ絶対ダゾ。
ぽんこ おし。(やめる)
ぷーこ …ああッ、くそっ、思ったのと反対のことをいってしまうっ。
レーヴェル じゃ、思うな。
ぷーこ 了解(リョウカイ)、モウ何モ思ワナイ。もーん。むーん。
ぽんこ ぷー姉ちゃん…?
ぷーこ のーん。ねーん。(フラフラ)
ぽんこ しっかりして!
ぷーこ しーん。そーん。のーん。はーん。(フーラ、フーラ)
ぽんこ はりゃあ、困った!
レーヴェル ホホ、降参する?
ぽんこ 降参、降参! みっともないや、やめさせてちょ。
レーヴェル やだぴょん。
ぽんこ ナニがやだぴょんだ、スカオヤジ。
レーヴェル ずがーん…。(倒れる)
ぽんこ あれ、気にした? ゴメン、あたいそんなつもりじゃ…
レーヴェル (はね起き)じゃ、どんなツモリだっ!
ぽんこ オヤジで悪かったら(なぜかメカで)壮年ノ熟年ノ脂ノノリキッタ、ケドマダ腹ハハチブンメシカ出テイナイ、フケタ、ダンセイノ、ナレノハテ、
レーヴェル (さえぎって)あーやめろ、もう何もいうな!
ぽんこ 了解、発言テイシ。しーん。らーん。すーん。(フーラ、フーラ)
レーヴェル (ホッとし、ガクッとして)──手強いガキだった…。だが面白いのはこれからだ。
ぷーこぽんこ とーん。あーん。えーん。るーん。(ヨイヨイと踊っている)
レーヴェル みっともないだと? フフフ、みっともないってのは、こういうんだぜ!(と、狂言で)いや、わごりょは、サルじゃ!
ぷーこぽんこ (つい、狂言のサルになり)きゃーあきゃあきゃあきゃあきゃあ。(柿喰ってノミ取る)
レーヴェル いやさ、やはり犬らしいぞ。
ぷーこぽんこ (つい、犬で)びょう、びょうびょうびょうびょうびょう。
レーヴェル まことは、トビじゃ。
ぷーこぽんこ (羽ばたいて)ひーい、よろよろよろよろよろよろ…。
レーヴェル トビならば、とくとく、飛んだり。

ぷーこぽんこ「ひー」と、飛ぶ。でんぐり返る。

ぽんこ あべー。
ぷーこ むぎゅ。うーむ。(キゼツ)
レーヴェル ホホホホ、降参するの? 降参なら喋ってよし。
ぽんこ だから、さっきからコーサンだっていってんじゃん、中三だったケド。
レーヴェル そんじゃよし。

間。

ぽんこ よし…って、それだけ?
レーヴェル 何が。
ぽんこ ここまでやって、フォロー、もしかして考えてないな?
レーヴェル もちろん、おメエらがじぇに払うまで、続く。
ぽんこ (ショック)…やだよー、シクシク。おうちに帰りたいよー、ヒーンヒーン。
レーヴェル (やや優しげに)おメエ、ほんとに素寒貧なの?
ぽんこ ヒー…、酢寒天、いわゆるトコロテン。つるつる。
レーヴェル …情状酌量、取り下げ!
ぽんこ (あわてて)あ、ごしゃくえんならあるらし。けるかも。ぞけるこそけれ。
レーヴェル (手、出す)
ぽんこ む、手が出た。ナニカナ…?
レーヴェル (ぐいぐい出す)
ぽんこ ぬ、ぐいぐい出てきた。ホエホエ…?
レーヴェル (キビシク、ふんぞり返る)取りあえず、あるだけ出しな。
ぽんこ ヒーン…、
レーヴェル 泣いたってダメだっ。(ますますふんぞり返る)
ぽんこ ち、ダメか。(困って)あの、どーか親方ァ…。
レーヴェル あん、何かいったか?! うわ。(ふんぞり返りすぎてひっくり返る)
ぽんこ ひそひそひそ。(聞こえない)
レーヴェル はっきり!
ぽんこ (ヒソヒソ、ニッコリ)マケテ、くれゆ…?
レーヴェル (ヒソヒソ、ニッコリ)マケテ、ほしいのネ…?
ぽんこ (身ぶり手ぶりの外人で)ふたり。ごしゃくえん。ペアで。今なら。もれなく。あなた、儲かる。ワタシタチ、帰れる。ワイキキ。ビーチ。青い空、白い雲。安い安い、ノー高い。ちょっと見るだけ、ドウかなオニーサン。
レーヴェル (猛然と怒って)自分を売り叩くなっ。もっと誇りをもて誇りを。
ぽんこ ダカラあんたがゆーなってば…
レーヴェル 何ィ!
ぽんこ (あわてて武士で)これは失礼つかまつった。(ビッ)
レーヴェル ともかくまずっ。(手、出す)
ぽんこ さあ、それは。
レーヴェル さあ?
ぽんこ さあ。
レーヴェルぽんこ さあゝゝゝゝ。
レーヴェル いいから早よ、出さんかい。(どつく)
ぽんこ かしこまって候(そうろう)。(仕方なくぷーこのポッケ探り)これにてござ候。(渡す)
レーヴェル (見て)何だ、これ…。銀玉デッポーの弾か?
ぽんこ ちゃいます。
レーヴェル 巨大ハナクソか。
ぽんこ いえ、ちょいとむいてみてちょーだいでくだされませで候。

剥いて展げてゆく。ト、意外に大きく、風呂敷くらいにひろがった、懐かしの五百円札。

レーヴェル ムム、これは!
ぽんこ 岩倉具視にござります。
レーヴェル いや、そうじゃなくて、
ぽんこ すなわち明治維新の功臣。京都の人。もと堀川氏、のち岩倉氏の養子。公武合体に努め、宮廷における討幕運動の中心。維新後、右大臣。
レーヴェル 違う。
ぽんこ 違わないよ、広辞苑だもん。
レーヴェル いやいや、(ウットリして)よく、今まで持ってたな! 欲しかったんだこれ、ルンルン♪♪
ぽんこ (舌打ちして)しまった、コレクターか!(あわてて)あいやしばらく。しばらくお待ち下しゃれ。
レーヴェル (用心して)取るな。
ぽんこ 実はしょれ、しょの、今ではプレミアがついておりましてにょ。
レーヴェル なんと。
ぽんこ はい。ちょうどピポパ、しぇんえんになるのでごじゃりまするが。
レーヴェル しぇんえん?
ぽんこ 左様(しゃい)です。
レーヴェル くっくっくっく。
ぽんこ はちじゅういちはちじゅういち。は?
レーヴェル どないなカネやろうと、値うちは同じやッ。
ぽんこ おお! ナニワのイラチ!
レーヴェル 決まっとらあ。わやゆうとると、ッたくれッぞくぉら。
ぽんこ (分からない)ナンてった?
レーヴェル じゃから!(丁寧に)このおゼゼはワタクシ、もう巻きあげてしまいましたの。ですからとっとと諦めてお帰りあさあせ。ホホホ。
ぽんこ だってぇ、うちらにはモウそれだけなんれふお、ヨヨヨ。(泣く)
レーヴェル ふん、知らないねえ。
ぽんこ ヨ。ヨ。ヨヨヨ。ヨッヨーヨッヨ、ヨッヨッヨ。(ト、段々ショジョジの狸ばやしの節になる)
レーヴェル (ノリかけるが我慢し)うぬ、泣こうが喚こうが知ったことか。
ぽんこ ち。(こんだ、甘えて)そいつがにゃいとぅ、おマンマも食べられにゃいのぉ。
レーヴェル いまさっき厭(ヤ)ッつうほど食っただねえか。わりゃ、ッてもッたくッてら、すッとらッてンぞうらぁ。
ぽんこ それ分かんないんだけど…。
レーヴェル 大意は伝わんべ。
ぽんこ 「うらぁ、ただで帰れると思うとるのんか、いてまうど、われ」?
レーヴェル 当たりだっ。
ぽんこ (股旅で)どうぞ、許してやってつかあさい。(ビッ)
レーヴェル だめだね。
ぽんこ (女将さんで)まあおまいさん返してやっておくれでないかえ。(シナシナ)
レーヴェル しなだれかかんな。
ぽんこ (お宮で)ねえお願いだわ、貫一ッつぁん。ひとたび限りの出来心。
レーヴェル (つい貫一で)ええい、この…(わざわざゲタ履き)未練がましいッ。(蹴り倒す)
ぽんこ あれえ(どっと倒れ)千年も万年も生きたいわ、チョチョン。

喝采。ふたり、礼、スマイル、投げキス、ひとしきりあり…。

レーヴェル (ハッとして)――お前、こういう芸で食ってんのか?
ぽんこ へへへ、そう。
レーヴェル ふたりとも。
ぽんこ ウン。
レーヴェル ふむ、そんなら(割とひとりで)このムスメ(ぷーこ)でちょいとコウひともうけ…へっへっへ。
ぽんこ (聞きとがめ)えっ。そんな――
レーヴェル (歌舞伎の悪漢で)非道い野郎だとお思いでせうが、
ぽんこ ――そんなら、あたいにもやらせろ!
レーヴェル (ずっこける)おまえなんか、いらん!
ぽんこ ナンデ?!
レーヴェル 何で? そりゃおめえよりこいつの方が、見ばがいい。
ぽんこ (ふくれて)そんなこと、ないもんね!
レーヴェル あるもんね。証明してやる。おい、ぷーこモンロー。いつまで寝てる。
ぷーこ (イビキかいていたが起きて)ウス?
レーヴェル (音響係かバンドに)音楽用意。レッツ・ダンス・マカレナ!

音楽。ぷーこ、くねくねセクシーに踊る。

ぷーこ オウ、キョーレッツ。
レーヴェル OKストップ。ユアー、ヴェリー、セクシー。じゃ次、ぽんちゃん。
ぽんこ おーイエー。
レーヴェル ダーンス・マッカレーナ!
ぽんこ (踊るがだいぶ違う。そもそも曲が違う)
レーヴェル ストップストップ!
ぽんこ (でもやめない)
レーヴェル オーダメダメ、アナタ、ベリ、ヘタクソネ。ムシロ、ベリベリラーイク、ちゃんちーきおけーさネ。
ぽんこ だって、田舎もんだもん。だもん。だもだも、だもん。(ヤケになってむやみに踊る)
レーヴェル やめ、やめろってんだ。(もてあまし)もう帰っていいよ、おまえ。
ぽんこ お、ナゲヤリな。ちょいとそれシドイんじゃない?
レーヴェル (うるさそうに)いらねえもんはいらねえの。
ぽんこ そこをホレ、なんとか。
レーヴェル はい、笑ってぇ。
ぽんこ んんん??…ぷぷ。(どうしても笑ってしまう)
レーヴェル じゃ、泣いてぇ。
ぽんこ ぬぬぬ…ドー。(泣いてしまう)
レーヴェル ハイ笑ってぇ。
ぽんこ うひうひ。(笑ってしまう)
レーヴェル ハイ帰ってぇ。
ぽんこ ぶうーん…(帰りかけて、戻ってくる)ねェでも親方、やっぱ、もちっと考えなおしてェ…、
レーヴェル ええ加減にしろっ。(ぷーこに)パトラッシュ、やっちまえ。
ぷーこ ばうばうばうっ。(襲う)
ぽんこ ひゃーくそ、覚えてろー。と、(去りつつ)てけてけてんてけとんてんしゃん…、

回想、終わり。演じ終わって汗だくのぽんこ…。

せんせ ――そういうことか。
ぽんこ そうなのれす。(ゼエゼエ)
せんせ 回想にしては長かったな。
ぽんこ (汗ふきつつ)いやァ芸、足んなくて…。
ぱっこ とにかく、さっそく連れ戻さなくちゃ。
せんせ うん、どんないかがわしい商売か知れん、一刻を争うだろう。だがそいつ、易々と手ばなすとは思えんなあ。
ぽんこ ダイジョーブ。あたい、やすやすと帰ってきたし。
ぱっこ 相手にされなかったんでしょ。
ぽんこ がーん。バタ。(キゼツ)
せんせ いや、そうとは限らんぞ。
ぽんこ (起きて)ダヨネ!
せんせ もちろん相手にはされなかったんだろう。
ぽんこ やっぱ、がっくし。(キゼツ)
せんせ しかしだ。いったい人さらいが、自分の悪事をわざわざ吹聴したりするものだろうか。こいつだってアヤツられてたんなら、ついでにつかまえときゃ…、
ぽんこ そーだ。あたいだって、レパートリーあるもんね。ホトトギスでしょ、コンジキヤシャでしょ、あんかけの時次郎でしょ…、
せんせ (気にせず)つかまえときゃ、掃除雑用くらいできるはずだ。
ぽんこ 当たりマエダの…(気がついて)掃除? うーん。(キゼツ)
ぱっこ つまり、おマンマ食う口ばっか増やしてられん、てことじゃないの?
せんせ そりゃそうだ。しかし考えてみろ、ぷーこならプリマになれるぜ? 満員になりゃ食いぶちのひとりくらい増えたってどうってこたなかろ。あいつが踊んならおメェ、ワシだって見たいよ。うひ。うひひ。うひひひ。うひひひひ。ひひ。
ぱっこ センセ、しっかり。
せんせ (ハッとして)あ、いや、何だっけ。そうだ。つまり、ワザワザぽんこを帰してきたのは、どうも臭い。
ぱっこ 臭いね。(扇ぐ)
せんせ オナラじゃない。劇場犯罪的だと思わないか?
ぱっこ (はげしく扇ぎながら)ウン、劇場ではやめてほしい。
せんせ ワシらに取りもどしにきてみろといってるようなもんだ。(と、お尻で攻める)
ぱっこ ウワー、挑戦か。(退散。遠くで)でも何のために。
せんせ 分からんか?
ぱっこ あ。(思い当たって)それって、
せんせ そう。
ぱっこ ――委員会か!
せんせ (まじめに)確証はない。だが物騒な世相だ、用心してかかるに越したことはないだろう。
ぱっこ もしそうなら、ますます…、
ぽんこ シンパイだお!
せんせ うむ。君らだけなら政府もいちいち取り締まりゃせん、キリがないからな。ただ奴らは、ワシの力と君らの力が結びつくのを恐れてんだ。いっそひとときに殲滅しょうって腹かも知らん。
ぱっこ そーか。たろ、強いもんねえ。でも、あたしら放っといてセンセだけ捕まえたら簡単なのにね。
せんせ コラ、無下なこというな。ワシらにはワシらの組織があって、委員会も気軽に手は出せんのさ。みろ、れんじゅう、目先の不安にやっきのあまり、いなかの自治はこっちに任せっきりだろう?
ぱっこ うちら守られてンのね、組織に。
せんせ そうだ。だからお前やワシを町々の商店街だの、保守勢力に取り込めば勝てると踏んどるんだろう。
ぱっこ ははん。とするとセンセ、いちおう例の準備をしておくかね?
せんせ うむ。取りかかろう。腹の様子はどうだい。
ぱっこ 母子ともに健康。
ぽんこ 同じく。
ぱっこ いつでもスタンバってるよ。
ぽんこ 初出動、待ってまーす。でも(腹、触ってみて)…今は寝てるミタイ。
せんせ じゃ、ぱっこでいいや。やるぞ。(どっかと座る)
ぱっこ OK!(神妙に座る)







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