mixiユーザー(id:411965)

2015年05月24日16:48

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「チャッピー」映画

『チャッピー』
<ストーリー>
 南アフリカのヨハネスブルグでは警官ロボットが採用され、犯罪が制圧されつつあった。ギャングのニンジャとヨーランダーのカップルはギャングのボスに作った借りのために現金輸送車襲撃を計画するが、そのためにロボット警官をプログラムしたディオンを誘拐する。そしてディオンの車の中には学習機能を備えたAIが積まれていた・・・

<コメント>
 序盤を見ている最中に「あれ?」という既視感に襲われた。それはよく言われるロボットの形が『パトレイバー』のイグラムや『アップルシード』のブレアリオスに似ているとかいうことではなく、もっとストーリーの根幹のことでつまり「これって『鉄腕アトム』だよなあ」というもの。赤ん坊並の知能のロボットに優しく母親が無限の愛情を注ぐところや産みの父と育ての父との間で揺れ動くところや、なんと言ってもチャッピーがさんざん虐められるシーンがまさに『鉄腕アトム』なのだ。そして悪人が赤ん坊の存在で変化していくさまはオー・ヘンリーの短編が元祖だろうか。

 もちろん手塚治虫やオー・ヘンリーが50年前に描いたテーマであっても“プログラム”とか“ハッカー”とかいう概念がある現在に改めて描くことはもちろん価値がある。そしてそれを導入し、さらに犯罪が横行する都市であるヨハネスブルグを舞台にして描いたゆえに途中からいかにも現代的な、そして感動的な物語に変わっていく。

 そんな感度的な展開だからこそあえてクライマックスでの凄まじい主人公達とギャング団と制圧兵器の三つ巴の戦闘での明らかな残酷シーンを(日本で)カットしても一般映画として公開したかったのだろうなあ、と思ってしまう。

 ところで、途中でチャッピーに芽生えたのが“意識”や“知能”として字幕で書いてあるけれども、あの場合は“魂”あるいは“自我”とでも表記すべきだっただろう。
 “意識”や“知能”は怖くないけれどもおそらく敬虔なキリスト教徒にとって“魂”を持ったロボットほど怖いものはないのではないかなあ。

チャッピー
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