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2015年04月03日20:52

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4月2日 人形町らくだ亭 

4月2日 人形町らくだ亭  日本橋劇場
一朝師匠の包丁が聴きたくて行きました、会場では文章で言えば行間で感情を伝える
渋くて粋な包丁と感じたのですが、改めて噛み締めると、スポーツカーのステアリングのような
クイック感があって、きちっと決まる、爽やかな後味です。

柳家小かじ   二人旅(道中なぞかけの場)
柳亭市楽    四段目
柳家小満ん   長屋の花見
柳家さん喬   甲府ぃ
春風亭一朝   庖丁

柳家小かじ   二人旅(道中なぞかけの場)
短い時間で、何事も修行修行

柳亭市楽    四段目
市楽さんの芝居の仕草は、芝居の心得の無い私が見ても、姿かたちが良いと感じます。
ただ演目の選定ですが、主催者の選定かも知れませんが、あとに続く大御所の師匠連に
対抗するような、若さが弾けるような演目が良かったと思いました。

柳家小満ん   長屋の花見
枯れた芸なのでしょうか、語りかけるように受け止めました。
今日の客席は、こんな感じの芸を楽しむ方達なのかな、私の求めている落語とは違って
ゆっくりと、穏やかに、楽しんでいるのでしょうね。
下げ前の出来事は、始めて聴きました。
酔った振りして悪行雑言、酔からさめて悪口をやめろ、と大家さん。
酔からさめるには、本当の酒を呑ませろ。これは笑った。

柳家さん喬   甲府ぃ
他の師匠連なら、入れるであろうクスグリを削ぎ落として、語りだけで聴かせるのはさすが
笑わせるのでは無く、泣かせる噺でまとめる、さん喬師匠らしい演出ですね。

春風亭一朝   庖丁
今日の名言「世の中は男と女と女房がいる」女房となると、女じゃない、さすが包丁のマクラ
包丁という噺のアラというか、疑問を持ちそうな所を、説明するような演出を聞きますが
たとえば、騙されたと知った清元の師匠、それだけで騙した仲間の熊さんと夫婦になるか
ありそうにするため、叩き出した亭主が仕返しにくるかも、用心棒がわりの亭主とかとか
一朝師匠の包丁は、そんな説明は不要とばかり、アラを疑問と思う隙を与えず
リズミカルに畳み込んで行きます、畳み込まれて気持ち良い包丁です
ほとんど笑わなかった甲府ぃに対し、爽やかな笑いが起こりました、これぞ落語でしょう

包丁の思い出があります、半世紀以上前に、今は無き人形町末広で、
昭和の名人、三遊亭圓生師匠の独演会、ここで包丁を聴きました。
超満員の客席、もう入れないと札止め宣言に、頼み込んで客席の周りの廊下で聴きました。

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