mixiユーザー(id:6731788)

2015年03月09日06:45

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ヴェポラッブって、ありゃあなんだったんだ

青木玉の自伝的回想、『帰りたかった家』のなかに風邪を引いたときの
話が出てくる。
風邪は肺炎にまで発展し、喉も胸もべたべたのとけた粘土のような湿布が
まかれる。その気持ちの悪いこと。これをやれば良くなるから我慢しろと
いうわりにはなんだかちっともよくならない、とある。
祖父露伴、母幸田文の血を引く文章の達人である。江戸言葉の歯切れよさも
ほれぼれとさせる。

そういえば子供時分、アタシも風邪を引いた折り、首から下、胸半分
ヴィックスのヴェポラッブなる湿布薬を塗られたことがある。
気味の悪いヌルヌルした少々ハッカ臭も漂うクリームを一面に塗られた。
立ちのぼる気が鼻や口から入り、これが風邪に効くのだというご託だった
ようにおもう。

朝起きてみれば、風邪は一向よくなった気配もなく、どころか鼻はなんとも
いえない薬臭につつまれたどろどろの鼻水で詰まり、喉はこれまた
きもちのわるい痰がからむ。息をするのさえ苦しかったことを思い出す。

あのヴェポラッブてのはいったいなんだったんだろう。薬だったのか。
不思議な軟膏でしたねえ。。。。。。。

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