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2015年03月05日21:59

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世相を物語る

映画『リベンジマッチ』は、なんともお下劣なギャグ満載の
中途半端なコメディ。駄作です。
「ロッキー」のスタローンと「レイジングブル」のデニーロ。
ボクシング映画の名作主人公とはおもえない老境ふたりが、
ライトヘビー級30年前のチャンピオン戦の遺恨をはらそうと
再戦するというむちゃくちゃなシナリオ。

ま、映画の中の話としても当然だけれど、試合の期待感は無し。
ところがふたりのののしり合い会見が面白いと、記者や一般の
ひとたちがそれをスマホで撮影。youtubeにアップ。ツイッター
でつぶやく。
往年のジジイボクサーの下品なケンカ腰応酬がどんどん独り歩き。
リベンジマッチはとんでもない勢いで話題沸騰。超満員の観客と
なり・・・。まあ、あとはおさだまりの勝っても負けてもハッピー
エンドのお粗末さ。

愉快なのはさすがに小道具が今の時代。i-phoneにipad、ツイッター
にフェイスブック。
ジイサンの人生と相いれないこのギャップだけは面白い。
映画が製作されたのは2013年。そこから30年前の遺恨に
さかのぼるというのだから時代は1983年。

当時と云えばバブル突入前のアナログ文化最後の季節。
無理もない。携帯すらなかったし、インターネットもなかった
もんなあ。
山手線のホーム先端で待ち合わせしたら、お互い反対のホーム
で待っていて会えなかった。連絡の取りようもなかった。
笑えない切実な話だった記憶がある。

それがいまは何処にいようが、携帯でメールで、情報が欲しけりゃ
ネットで、面白いネタがありゃたちどころにyoutubeで。
話題の拡散にはツイッター、フェイスブックだもの。
日常ダダ漏れでしょ。

映画はどこを狙ったのかよくわからなかったけれど、老ボクサー
のアイロニーを狙ったのだとしたら、世相を物語るということ
では成功だったのかねえ。。。。
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