１月１３日　　立川志らく　落語大全集

１月１３日　　立川志らく　落語大全集　　国立演芸場
１６年かけて、寿限無から芝浜までの、持ちネタ全部をネタ出しの落語会、
２０３０年秋の最終回に向けて、記念すべき初回の落語会です。
初回の興奮か、らく兵さんの破門を許したからか、テンションが高く、
そしてまた、きちんと語り込んだ落語の魅力たっぷりの会でした。

立川らく人　　　饅頭怖い
立川らく兵　　　親子酒
立川志らく　　　寿限無
立川志らく　　　天狗裁き
立川志らく　　　富久

立川らく人　　　饅頭怖い
二月に二つ目昇進の、らく人さん、初回の期待からか、興奮気味の客席に押されたか
オリジナルギャグも、チョッと受けが弱かったかな。頑張ってください。

立川らく兵　　　親子酒
メクリが出なくて出囃子が流れ、らく兵さん登場、客席から長い拍手が続きます、私も拍手
志らく師匠の下で落語が出来るようになったとの挨拶、マクラはお詫び会見ですね。
落語は親子酒、知ってか知らずか、昨年の志らく師匠の最多演じたネタですよ。
落語を語れる喜びに満ちた熱演と、自由な表現の酔っ払い姿、落語って語っても聞いても良いですね。

立川志らく　　　寿限無
らく兵さんの破門を許した件で、もっともやってはいけないことをしたので破門した
他の協会、例えば円楽党を紹介しても良い、と言ったそうですが、志らく師匠しかない
他では落語はやらない、と、らく兵さん、今回は、一番嬉しいことをしたので許したと
詳しいことは分かりませんが、他へ行かなくて良かったですね、らく兵さん。
テレビで演じて、お蔵入りしていたとの事で、今日が再演の寿限無。
志らく師匠が普通に演じるはずもなく、和尚さんに教わった、縁起の良い名前を
かみさんに説明するが縁起の良い理由のバカバカしさ、子供が大きくなってから
友達との喧嘩を持ち込まれ、家族がアタフタするさまは、まさにクレージー落語です

立川志らく　　　天狗裁き
この話を聞くと、本当に夢を見たのかしら、と気になってました。
師匠の解釈は、夢を見たんですね、けっしておかみさんには言えない夢を。

立川志らく　　　富久
何回か聞いた富久、流れを変えようとの努力もせず、運命に逆らわない幇間の了見
そんな幇間の日常を知っている、長屋の連中の優しさ暖かさ、
今だったら、近所の知り合いの家が火事になって大神宮様を出してくれる人がいるか
久保町の火事で、旦那の許してもらえ、と起こしてくれる人がいるか、今じゃいないでしょう
家に風呂も便所もない冷暖房なんて皆無、当時の貧しい生活を羨むとか、
長屋で暮らそうとも思いませんが、経済的に豊かになったら、失った物があった、
貧しさに戻らずに、失ったものを少しでも、取り戻せるような、何かがしたくなりました。

ともあれ、２０３０年秋の芝浜、私はその時、８２才、なんとしても聴き続けます。