正月を七日も過ぎ、いまさら雑煮もないもんだけどのはなし。
雑煮は好きでしたねえ、子供の頃から。
三が日はもちろん、へたすりゃ松の内ずうっと毎日所望したり
だったなあ。餅も三つ四つはあたりまえ。よく食べてたよねえ。
餅ばかり食べてると便秘ぎみになる。あれはやっかいでした。
いまは二つがせいぜい。三が日じゃなくてもけっこう。
昔は杵つきの餅があたりまえでしたが、あれはうっかり煮すぎると
どろどろになっちゃう。こうなると雑煮だかなんだか正体不明の、
おかゆの出来そこないみたいで困ったもんです。
最近の市販の餅はよくしたもんで、少々煮込んでも形が崩れない。
なにか混ぜてあんじゃないかと勘繰りたくなる。
まあよく伸びてけっこうなことではありますがね。
拙宅はすましのようなさっぱりとした汁を張ります。元旦は合わせ具も
シンプルにだいこん、にんじん、シイタケ、三つ葉くらいかな。
二日目以降は鶏を入れたり、海老とか白身があれば入れたりね。
土地によっては味噌味もあれば、具材もあれこれと違うようで、
これじゃなきゃというものもない。
せいぜい丸餅なのか切り餅なのか、はたまた焼いたのか焼いて
ないのか、これも正月の保存食品活用が元なのかねえ。
いつぞや読んだものの話によると、江戸の昔、徳川家では三河の
豪族から成りあがった初心を忘るべからずと、特殊な雑煮を
食べたそうな。
大根だけほうりこんで、ろくに味付けもしてない。餅も入っていない。
まずいこと極まりないこの雑煮を「うまいうまい」と云いながら、
やせ我慢して飲み込む。それも三杯まで食う習いであったというから
将軍も大変だったんだなあ。
きょうはことのほか寒い。
あったかい雑煮が食べたくなってきた。。。。。
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