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2013年11月04日22:10

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身延山のぼり(旅行二日目)

朝は順調に起きられて富士駅に行く。
相変わらず曇り

何かの大会があるのか
弓道の弓を持った男女の高校生が
何人もいる。

昨日駅の売店で聞いた通りの時間に行き
売店のシャッターが開くや買い物をする。

一応、水を400ml×2
おにぎりを朝昼のぶん合わせて
3×2=6個を買う。

富士駅には6:51分発の甲府行きが
もういたので乗り込む。

どちらかというとすいていて
二人席を独占状態的に座ることができました。

音楽と読書で
時折車窓を愉しみ
また揺られていく。

読書は
一応宗教性の高い山岳に行くということで
最近読み始めていた
樫尾直樹「スピリチュアリティ革命 現代霊性文化と開かれた宗教の可能性」の続きを読んでいく。

いくつものトンネルを抜け
山間をゆられて一時間。
身延駅に着く。

コインロッカーに
本を入れたバッグを預け
バスで身延山に向かう。

「次は総門です」
とアナウンスを聞き
(ここかな?終点で降りるんだと思ってたけど)
と疑問を持ちつつ「総門」でおりる。

巨大な総門をくぐり歩き始め
おりるバス停を間違ったことを知る。

やはり終点で降りるんでよかったようで
終点までバス停3,4個分歩いて
坂道を上っていく。

別にほかでもなければ
まあ、歩いていけばいいんだけれど
なにせ坂道で。

「先があるのに、ここで余計な体力を使いたくないのになあ」
と思いつつ、のぼっていく。

結果的にはウォーミングアップになったようです。


両側を深い森に囲まれた川沿いを行くと
ところどころに稲荷神社があり
また題目の法華曼荼羅を掘り込んだ小さな石碑も
さすがにあちこちにある。

■森

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■桜のような白い花

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■お墓

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■法華曼荼羅


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さらにのぼると
坊や温泉が点在し
さらにのぼると
お土産屋さんや食事処が軒を並べるようになる。

そして
街の空気全体に
お香の良い薫りが
ふんわり混じって来る。


すると一気に視界が開け「三門」が偉容をあらわす。

これはこのあと久遠寺をお詣りした
全般の感想のうちのひとつになりますが

建築物がパノラマ的に大きく
カメラに収まりきらないですね。
そういう意味で実際に行ってお詣りできたのはよかったです。

三門についたのは8:30過ぎくらいでしたかね。
まだ人もまばらでした。

■三門

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■三門の先には

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■石畳

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この先には「菩提梯」というキツそうな階段があり
これは先のことを考えパスすることにしました。

■菩提梯

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階段の横に
男坂と女坂があり
念のため女坂を上っていく

女坂を上る途中に湧水が迸っていました。
両手も水の迸りに打たせて
瞑想する。

浅間神社でも感じた
いのちとしぜんのつながりというものをかんじる。

星の王子さまで
主人公と王子が砂漠で掘り当てたのが
誰の心の奥にもある
命の水の井戸だったことを思い起こす。

最近集中的に読んでいたユング派の
能動的想像法(アクティブ・イマジネーション)についても思いする

■湧水

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甘露門に到着して
あたりに読経というか題目を唱える音声が響いていることに気づく。

それが意外におもしろくて
うーん
それまで題目というと
なんとなく早口で単調で一本調子の陰気な感じを想像していた
それが節がついていてなんか印象深い。

子守唄のようなゆっくりさで
しかし朗々と響く声で一人の僧が唱すると
大勢の僧が唱和する。
続いて別な僧が唱し
全員が和する。

全部節としては同じ節。
でもソリストが次々に変わるのが良くて
声には個性があるから
同じ節を延々繰り返しても
同時それが永続的に変化していくという
まるでミニマルミュージックそのもののよう。

以前聞いたのでは
チベット仏教の僧の唱する
「オン・マニ・パメ・フム」
がおんなじ感じの味わいがあった。
(これは日本だと観音部真言陀羅尼のうちの六字陀羅尼だと思います。)

で、さらに、
これが変拍子になっている。
7拍子
もしくは
4+3拍子。

ユニークなので印象に残りました。

これがこの後m登っていくときに
意外にも役に立ったんです。

耳コピした音を楽譜にしました。

■その時聞いた題目

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■仏殿

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■枝垂れ桜たち

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■枝垂れ桜と祖師堂と本堂のコラボ

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■また白い桜のような花

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祖師堂。徳川家の誰かが造ったとパネルにあった。

■祖師堂

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ロープウェイ。あの頂上まで登ります。
(下から見ると近く見えます)

■ロープウェイと頂上

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本堂。
中にも上がれました。
あがってよいのかわからないけど
立ち入り禁止の札もなかったもので。
天井に龍が
正面に日蓮直筆の法華曼荼羅。
両側の仏像とその下の日蓮像はちょっとゆるキャラ風になっていました。

■本堂

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本堂の裏側にロープウェイ乗り場があり
そのわきを登っていきますが
いきなり結構急坂でだじろぐ。

9:18

登り始めます。


■碧が青々している。紅葉には早かったかな

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どんくらい登ったかなあと振り返ると
本堂はおろか
五重塔より上にいる自分。

少し自信が出て
さらに登っていく。

■ふりかえって下を見て

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そして

どーん

こういうことがあるから
ユングに信頼感を感じるんですよね。

この前絵に描いたけれど
参道を行き来しながら歩いて
白い宗教衣装を着た人たちと出逢う
という夢を見たけれど
坂道を登っていくと

まさに!

夢で見たのとそっくりの
白い宗教衣装を着た人たちが
背中の曲がったおばあさんから
小学校低学年くらいの少年まで
20人くらいた。

どうやら早朝から登ったらしく
おそらく頂上から日の出でも拝んだのではないか

いま下山してきたらしい。

ぼくがそのわきを上っていくと
みんなが口々に
「ご苦労さまです」という言語表現をし
さらに非言語的な部分で
すごいあたたかい何か(エール?)をくれたんです。
この前の夢になぞらえて言えば
この人たちは段ボールではありえません。

■白い宗教衣装の人たち

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どんどん登っていく。

■心魅かれた翠

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最初のお堂につく
■丈六堂

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ここで以外にも
ほわー
っと
淡い秋の日差しが
樹々の間から差し込み
光と影の濃淡が浮かぶ。

今日は曇りと
諦め覚悟していただけに
とーっても嬉しかったです。
ほわーっと
何かが溶けてゆくようでした。

■旅行で初めての日光

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■苔むした切り株

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坂道の曲がりの具合から
歩く方向が逆向きになり
薄靄の立ち込める林に
光の帯が幾筋もできました。

■光の帯

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■春のように美しい緑

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そして
どーん!
「熊出没注意」の看板
これはこのあと何回もありました。

■やっぱり!!

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標高が上がったせいか(?)
色づいた樹々を見つけられるようにり始めました。

■紅葉の始まり

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もういい加減くたびれ
そろそろ頂上かと思ったところに
赤い屋根が見え
「やったやっと着いた」
感じる。

ところがどっこい

ここまででやっと半分だったのです。
いままでは
コンクリートの様なもので舗装されていたのですが
山道らしい山道という意味では
むしろここからが始まりなのであって

山道に小さい石柱が所々にあり
「十二丁目」とか
「廿三丁目」とかあるのですが
頂上までが「50丁」あり
この大光坊が
やっと「25丁」だったのです。

■大光坊

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舗装されていない道を歩くなんて
大学時代以来ではなかろうか

■最初はこんな感じでした

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どーん!
やっぱり。
■禁猟区の看板

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■光る林

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ここら辺
連続して撮ってるわけではないんです。

もう来てる服が汗でぐっしょり濡れて
重くなるほど。

30分に一度休憩し
水を少しずつ飲みます

息も荒れて、
というか
むしろ深く大きく吸って
一歩一歩に集中して歩きます。

先のことは考えず
いまのこの「一歩」のことだけを考えます。

集中できたのは
自分の意志以外に二つあると感じます。

一つはザックにつけてるクマよけの鐘の音。
二つの音が半音かもう少し近い音で鳴って
ちーんちりーん
と鳴るのですが
宗教儀礼で鳴らされるリンの音のように
深い瞑想的な
遠くに
あるいは
奥に
集中していく効果があります。


もう一つは、
登り始める前に聴いた
歌のような題目です。(楽譜に書いたやつです)
あれを歌いながら呼吸し
足の一歩一歩を歌の一拍一拍に合わせて歩くんです。

日蓮の開いた信仰の霊山で
その題目を歌いながら歩くなんて
なんかいいなーと感じました。

来るとき電車で読んでいた比較宗教学の本の言葉でいえば
「身体化」ということで
<身体化>っていくら本で読んでも
本当の理解はできないわけで
じっさいにじぶんでやってみてわかるってことが
実際にわかったような気がします。

さらに
先ほど書いたようにこの歌は
「7拍子」で
これのいいところは
歌の出だしに合わせて右足で歩きはじめたとすると
次の節の出だしは自然に今度は左足の一歩にあうんです。
題目の出だし出だしが、足の右足左足右足左足と交互にバランスよく来て
片足に疲れがたまるということがないんですね。



岩にひびが入り割れかけている
そこに根を下ろした植物が顔を出している。
すごい力を感じる。

■割れかけた岩

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■次々にあらわれる紅葉

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他に登っていく人にも
降りてくる人とも出逢わなかったんだけど

なんというか

非常にびっくり仰天の驚きのことがありました。

ぼくがあせだくで
いっぽいっぽちまちまのぼっている山道を
とんとんとんとんとんとん

「駈けあがって」行く人たち5人くらいに追い越されました。
すごいもんです。

みんな、ふくらはぎが「かぶ」のように発達していました。


でもぼくも
ランナーズハイ的な状態で
大自然との融合のような感覚を味わっていました
自分が歩かなくても
足が勝手にどんどん進むような感覚もありましたね。
いま振り返ると不思議ですが。

ですので
ここらへんの写真はありません。




登って行き
法華曼荼羅を中心とした
小さなお墓のようなものがあるところで
休憩をし
久しぶりに写真を撮りました。

また登っていき
徳川家康の側室の
養珠院お万の方という人が造ったという
お宮で一休み
で写真も。

さらに登っていき
立派な杉かヒノキがあったので
一休み。
で写真も。

■休憩での写真

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さらに登っていくと
かすかに
わいわい人の声が
「お?」
と力を得て登っていくと

■到着!

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ちょうど登りきったところが
「南の展望台」

11:22着

約2時間で登れた。
予定より早くつけてうれしかった。


それでふと
見るまでものなく目に飛び込んできたのは
この旅行の二日間全く見ることのできなかったが
この2時間登りつづけ
頂上につけたおかげで
ようやく姿をあらわしてくれた


世界遺文化遺産
霊峰 富士山

それも不思議な感じの雲が
奇跡的に山頂を覆っていて
「ああ、とってもイイ」と感じる。

■富士山

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そして
ふと
眼下に目をやり
「こりゃすごい」と驚嘆する。

幽玄な
としかいいようがない

水墨画のようなとでもいうか

今日の天気がいまいちだからこそ見れた景色と感じる。

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こういったものが
パノラマ状態で
全景にひろがっている。

疲労感
くたびれ感
筋肉痛
そういったものは一切消えてしまう。

ベンチがあるので座り
靴を脱ぐと
さらに疲労感が消えていく
景色を見ながら
昼飯にすることにしよう

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