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2010年08月03日01:25

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「Give&Take」だけでは捉えられぬもの

本日(2日)は北インド・リシケシに住む私のヨーガの師匠、Swami Balyogi Premvarni の70歳の誕生日である。↓

http://yogant-foundation.tripod.com/index.html



師匠との出会いは20年前、私の初めてのインド独り旅の時であった・・・↓

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=987712442&owner_id=1057202


ヨーガにはさまざまな種類や流派、あるいは現代的なスタイルなどが入り乱れまさしく「百花繚乱」状態であるが、私自身は「バクティ・ヨーガ」をメインとして、「ジュニャーナ・ヨーガ」や「カルマ・ヨーガ」というものを行ずる者・・というつもりざんす。


さてさて、この中で「カルマ・ヨーガ」とはどういうものか?


師匠の説明では「Selfless Service」ということになるようだ。


「私というものを排した奉仕」ざんすね・・・・まあなかなか大変だったりするのざんすよん(笑)


初めて師匠に会い「ヨーガを教えて下さい」と言った時、師匠は2つの質問をした。

「お前がヨーガを学びたいという目的は何ぞや?」

・・・・はて、一体私はなんと答えたのか残念ながら覚えていないのだ。


もう一つ、「ヨーガにはいろいろあるが、このアシュラムでヨーガを学ぶとなると、ちょいとばかりカルマ・ヨーガをやるがそれでも良いのか?」


これには「ええ、もう何でも結構でございます!」と答えた・・・ただし実を言うとこの時点ではヨーガのことは何にも知らない状態であり、「カルマ・ヨーガ」なるものが何を意味するか?・・も知らなかったのである(爆)


かくして弟子となった私を待ち受けていたのは、殆ど「禅寺の小僧」のような、ただひたすら「作務」ばかりの毎日・・・・


いろいろやったのざんすよ、

庭の草むしり・掃除・食器洗い・大工&庭師&土方仕事・師匠のかばん持ち・食料買出し・訪問客の接客・書庫整理・日本人弟子達への代筆・・・

一番大変だったのは、師匠の「知人へのあれこれのメッセージや用件」を届ける「お使い」かな?・・・ヒンドゥ語はもちろんのこと英語すら満足に話せない外国人が、不案内な住所&全く面識のない人を訪ねなければならない・・のである(爆)


・・・こんなことをひたすら続けていると

「俺は一体何をやってるんだ?・・」

なんて思いも当然出てくる・・しかもこれだけこき使われた上にドネーションを差し上げるのだからね、

「これはいいように騙されているのでは?・・・」

なんて疑念にも苛まれるわけざんす。


ある日のこと、炎天下に裏庭の草むしりをやっていて、


「俺はインドまで来て何をやってるんだろう・・・今やってるこの作業、日本でのアルバイト賃金にしたら時給どの位かな?」

とぼんやり考えてしまった・・・のだが次の瞬間天啓が閃く!!


「ん?待てよ・・・そういう風に『経済的対価とかで価値づけよう』と考えてしまう、ということ自体がエゴなのじゃないか?今そんな風に思考を展開している私自体がエゴなのじゃないか?」



初めてのインド旅・・・今時の言葉で言うところの「私探し」でもあったわけで、意識はその「本当の私」なるものを探そうとしていたのだが、その「探している私」がエゴそのものだとしたら、「新たなるもの」などは決して発見できないのだ。


我々の生活は殆どの局面で「Give&Take」という概念が支配的である。

ところがその「Give&Take」という概念では、スピリチユアリティなるものの本質はなかなか捉えられない・・・のざんすよん(神様とは「対象化」出来る存在ではないからだ)。


現在同居している弟子が、時々当時の私と同じような疑念を覚えるそうだ・・・

確かに奴はここで炊事・洗濯・掃除あらゆる用務・雑務をこなしながら派遣の事務仕事に通い、そこで得た給与の一部を私にドネーションしているのであるから、その気持ちは無理もないのだが、

20年前師匠は今の私とほぼ同じ年齢だった・・・今になって私は、
何となく師匠の心境が分かるような気がするざんすよん(笑)。


実は師匠からはヨーガの技法そのものはあんまり教わったわけでもない(笑)


だが、師匠の元で「鍛えられた」ことが他ではなかなか得がたい、強力な「定力」となっているのも事実だ・・ちょうど私の肉体的な健全さが、若かりし頃の海上自衛隊での鍛錬が基本になっているかのように。


時が過ぎて師匠の元を去る時、師匠は私に「ヨーガ指導能力証明書?」を書いてくれ、次のように言った。


「わしはお前のグルではないぞ。わしはお前に『アシュラム・ライフ』を提供しただけだ。良いか、心して聞けよ・・・・


サット・グル(真実の魂の導き手)は、お前のハートの中におわしまするのだ!!」


それから程なくして、私は「ラマナ・マハリシ&アルナーチャラ」の比類なき臨在と恩寵を骨身に染みて体験することとなる・・・のであったが、

これは師匠が私の「霊的資質」をすっかり鍛え整えた上で、アルナーチャラの地に送り出してくださったのだ・・・と確信しているのざんす。


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