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2010年07月08日08:12

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声楽入門・基礎の基礎

私が mixi のお仲間の皆さん用に作った声楽独習用のCDが、希望者のお手元に届いたところで、今回は、ベルカント発声を学ぶための、初めの一歩の踏み出し方について書きます。
(上級者でも、屈辱に思われないかたは、読んで下さい。私にとっての、この第一歩は、7か月前でした。)
リコルディ社から出版された、ユヴァッラ先生のヴォカリ−ゼの教則本<Juvarra>の初めのページに書いてあることを紹介しながら、解説していきます。

正しい発声テクニックをこれから学んでいこうとする人にとって、大切なことは、声を出す時、常に理性と集中力で、自分の身体をコントロールできる状態であること、そして、生来持っている自発的な声の出し方を禁じたり、修正しようとしないことです。
持って生まれた自然な声の出し方は、身体の筋肉を総合的に、正しく合理的に使っています。(声楽を学んで、部分的な筋肉の使い方を教えられるから、バランスが崩れる!! 生き生きした自然なエネルギーの流れを妨げてしまう!!!)
発声テクニックを学ぶことで、生来の正しい発声法を更に有意義に発展させるために(多くの場合、反対に損なわれてしまいます)、次の点に注意して下さい。

1)ヴォカリーゼの練習をする時は、活気にあふれた、楽しい気持ちで

2)自然で、心地良い・釣り合いのとれた呼吸の仕方
    機械的な呼吸にならないように
無理にたくさん吸わない
    歌う時、息を留めないし、息を送り過ぎない

3)声の自然な鳴りに任せる
    力で無理に鳴らしたり、太くしたり、抑制したり・・・操作しない

4)まっすぐで、ゆったりした柔軟な姿勢
     胸は自然に高く、肩はリラックス、頭を高く、あごは極端に上げ過ぎないし下げ過ぎない

5)歌い始める音は、甘く・柔らかく、且つ、はっきり・きちっと入る
     迷ったり、躊躇したり、考え直さないこと 
  
6)口:唇・舌・アゴ・軟口蓋・・・の形・位置を固定したり、予め準備しない

7)やや速めのテンポ、メッゾォフォルテ(声を押さない、抑制もしない)、高くない・低くない・・・中音域、でのヴォカリーゼの練習



ブレスの取り方は、テンポの中で、
あわてないで、ゆっくり、らくに(苦しげな音をさせないように)


いつも明るく、そして、ゆったり落ち着いた気持ちで歌うことが声に、とっても大切です。
上手くいかなくても、不安になったり、慌てたりしない・・・って結構難しいですが、少なくとも練習の時ぐらいは、悠々といきましょう。
リラックス・リラックス・・・が基本。
上手く息が吸えなかった時だって、いつも肺の中には十分な空気があります。
難しいフレーズを歌っている時も、休めるところをみつけて、身体と心のリラックスを習慣付けましょう。

一部分を使わないこと・・・腰とか、背中とか、お腹とか、鼻腔とか、軟口蓋とか、マスケラ(顔面)とか・・・ではなく、身体の全部を柔軟に、生き生きと使います。
発音も、響きも、横隔膜の支えも、すべて柔軟に!

全ての母音を組み合わせて、替えながら、のヴォカリーゼの練習が必要で、特に<e>、<i>、<a>、が大切です。
これは、イタリア伝統の声楽教育で言われてきたことでもあり、ごく最近の音声学の研究でも実証されています。

普通ヴォカリーゼは、音域の一番低い音から始める先生が多いようですが、これは危険です。中音域から始めて、中音域をやって、中音域で終わりましょう・・・

ベルカント発声で特別に大事なのが、発音する時の口の動かし方です。
出る声の質に、大きく影響してきます。
母音をつなげます。
音がかわっても、子音が入っても、大きく音が飛んでも・・・どんなことがあっても!母音をつなげます。
母音を発音するため以外の口(唇・舌・アゴ・・・)の動き、余計な緊張を除く必要があります。
母音をつなげながら発音することで、正しい、自然な口の動かし方が見えてくるはずです。
口を動かしてから、または、同時に、声・・・ではなく、まず声(母音を発音する)、そのあと口を動かす・・・くらいの積りで。



CDの感想・ご意見・ご要望などありましたら、書き込み、お願いいたします。
CDをご希望のかたは、メッセージ下さい。


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